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2011.05.28

「プリンセストヨトミ」

タイトルから推して、これはどんなお笑い戦国自衛隊なのかと、エンタメを大いに期待して見に行ったら見事に裏切られた。良い方向に。以下、お勧めの理由をネタバレすることができないのが歯がゆいが、ぎりぎりまで書いてみる。

クライマックスで語られることが、この映画の肝なのだが、それは、軽い文脈の中で口に上せても、それはそうだねで終わってしまうような話ではあるのだ。

作り手は、じっくりと伏線を張りながら、これが語られるべき舞台まで引っ張っていく。忍耐強い作業の後に、観客の大方の予想とは異なる切り口で、意外なことが語られる。その意外さに、エンタメ的大立ち回りを少し期待していた観客は不意を突かれ、話の内容がふと心に深く沁み込む。観客思わず落涙。うまい。これを語るのが中井貴一という配役も嵌っている。

舞台が緊迫するまでの間は、堤真一、綾瀬はるか、岡田将生、3人が演じる会計検査院職員のキャラの絡みが、そこそこ面白い。堤真一が、シリアスとギャグの丁度境界線上に立ちながら、ふと一方へ振れて見せて、また戻る、という芸を自在に見せてくれる。あとの二人は、その引き立て役か。

震災以来、単なるアクションエンタメなどに、いまひとつ面白さを感じにくくなっていたが、良い映画には、やはり人を惹きつける力がある。巨大な予算などかけなくても、よい台本と、いい台詞と、うまい役者がそろえば、いくらでもいい映画はつくれることを証明してくれる、良作。

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