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2011.04.02

「SOMEWHERE」

残念だが、これは私にはわからなかった。描かれている世界が、私の知っているものとはかけ離れているので。賞をとったそうだから、きっと業界の人にはわかるところがあるのだろう。お勧めはしないので、退屈と空疎が好きならば見てみるのもいいかもしれない。以下ネタバレ。

そう。退屈、というのがこの映画にはぴったりあてはまる。冒頭の、長すぎるとも思える繰り返しのシーンが、この映画のすべてを最初に予告していた。退屈を表現するために、どのような退屈でない手法があるか。実験してみたが失敗した。退屈はどう見せてもやはり退屈でしかないという証明をすることになってしまった。そんな印象を受けた。

たしかに、エル・ファニングはすごくかわいい。けれども、それでも、この映画の退屈さを紛らわすには役不足だ。
加えて、空疎。普通の神経の人間なら、これほどの退屈に日々直面して、どこかで爆発するだろう。ところがこの主人公は、最期までそうはしない。なんとなくそれが自分の役回りであるかのようにやり過ごしていく。結果、とてつもなく空疎な人間を演じ続けることになる。

ひどく長く感じられる上映時間の中で、娘と父親が、それぞれ一度だけ、涙を見せる場面がある。それだけがこの映画の価値だが、それさえ、全体の退屈の中に練り込まれていってしまう。

最後の終わり方も何を意味しているのかわからない。ここまで退屈なものを見せたのだから、もう少し先を見せて、観客に詫びてもいいと思うのだが、なにしろ作り手はセレブ一家のようで、そんな気遣いもない。

あまりの退屈さ加減に、もう途中で席を立って、どこかへ逃げ出したくなった・・・あ。それで”SOMEWHERE ”か。タイトルと中身だけは見事に一致。

どちらかというと、カルト映画に分類した方がいいような出来の一本に見えた。

あまりに退屈だったので、エンドロールに入っても無意識にネタを探していたら、キャストの並び順が、登場した順だったような気がした。主役級のクレア(エル・ファニング)がずいぶん後ろの方に出てくる。

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