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2010.09.26

「十三人の刺客」

少数の精鋭が10倍以上の敵を撹乱・殲滅しながら、自分達も力尽きてほぼ全員討死という、いかにも特定世代の吟線に触れそうな時代劇。客席はほぼじじばば世代で埋まっているので、若い観客は気圧されぬよう。以下ネタバレ。

発色がいい。少しさびのある暗めの色は、昔のフィルムのよう。幕末の沈殿した怒りのようなものが、気のせいか感じられる、そんな画面の色が終始続く。

お話の都合上、例によって、”さむらい”という言葉が飛び交う映画だが、筋書きはシンプルで、忠臣蔵のような義理人情の引っかかりはない。むしろ”切って切って切りまくる”ある種爽快な映画。ただし多少グロありなので注意は必要だ。

いかにも平成の作品だと思う点がひとつ。暗殺の標的になっている当の殿様が、激闘をひとごとのように見ながら、ナレーションを入れてくる。これがタイミング絶妙で浮世離れしていて、今の世の中の空気に妙にマッチする。

一部に、七人の侍から借りてきたようなシーンもなくはないが、ストーリーが軽いので、深みも緊張もない。観る側もそれならということで、どうしても細部のリアリティに目がいく。

資金的な裏づけが十分あるのだから、もっと火薬を多用すれば楽勝のはずだが、とか、切り合いではなくて戦なのだから、せめて甲冑か鎖帷子を着込んでおくだけで防御力は相当上がるだろうにとか、それにしても松方弘樹の殺陣は相変わらずひらひらしているだけで、なってないなとか(萬屋錦之介の子連れ狼がなつかしい)、不満はいろいろある。

年寄りの中に紛れ込んで少々場違いなものを見てしまった感じの一本。

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