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2010.09.26

雑記100926

JMM-MLの『大陸の風ー現地メディアに見る中国社会』から。

残念ながら、05年のデモの後にこういった中国人の気持ちを拾ってくることを日本のメディアはやってこなかった。そして、「反日デモ」という情報に、再び9月18日に日本大使館前のデモに集まった100人余りの人をカメラに収めることに腐心した。だいたい、この日はもともと満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起こった日である。中国では毎年「918」には日本大使館に向けてデモが起こる。その日にひっかけた釣魚島デモですらわずか100人しか集まらないという現状を、きちんと伝えた日本のメディアはあったのだろうか?
 
 実際には外電も伝えているように、そこに集まった内外ジャーナリストの数の方が多く、市民のほとんどはデモになんの関心も向けず、普通の週末を過ごしていたというのに、「デモが行われた」ということだけが大きくクローズアップされ、画面外の様子はすべて消し去られて日本の読者や視聴者に伝わったのは、2005年の再来どころか、もっとひどいと言わざるを得ないかもしれない。
 
 その間、ツイッター上には「5年前の反日デモの思い出」を語る人、あるいはかつてそのデモに参加したことがあると言った人、さらには「ぼくは釣魚島が中国領だと思っている」と語った人もいたが、彼らはだれもそのデモに参加しておらず、逆にそれを冷ややかに見ていた。

・・・

中国は引き続き、台湾も所有権を主張する釣魚島の所有権を高らかに主張して台湾の人たちに「守ってあげる」政府を演じないわけにはいかなかったのである。

・・・

付け加えておくが、尖閣諸島の領有権を主張する日本人がよく使う「実効支配」という言葉、これは「勢力下にあるかないか」という意味になる。これを相手にちらつかせるのは「とれるもんならとってみろ」という威嚇にもなり得ることを知っておくべきだ。


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