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2010.08.12

草津志賀行記100812

出来のよい空気枕を見つけてしまったおかげで、キャンプでもぐっすり朝まで眠れてしまう。本当は寝付けずに夜半過ぎに起き出して、電灯も星明りもない暗闇の中を歩いてみることが、都会育ちには得がたい経験なのだが。

起きるとキャンプ場は相変わらずの曇天で涼しい。高原地帯を標高を保ちつつ横へ移動しているからだろう。それでも、体が少し熱っぽいのは、昨日のダートランと温泉の疲れが残っているのか。
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管理人もまだ来ない6時半頃に静かに出発。国道を下って一路草津へ。ほどなく温泉街に到着。今日は一日ここに居る予定。
観光案内所があるだろと思って標識を見ながら中心街の方へゆっくり進んでいくと、湯畑というところに着く。幸い、バイクを停められるスペースが数台分あり、朝早いので一番乗り。この湯畑というのが、観光パンフなど見てもよくわからなかったのだが、すごいものだと実感する。

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上の池は湯の湧き出し口だ。これが熱いので、何本もの長い木製樋に流して冷ましている。それが下部で滝のようになって下の池に流れ込んでいる。俯瞰するとこんな感じ。
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とにかく湯量に圧倒される。これが西の有馬と並び称される東の横綱、草津の湯だ。
湯は、この湯畑で冷ましたあと、周辺の宿に送られるそうな。名物の湯の花は、この湯畑で採ったのが始まりらしい。

湯畑の脇に、共同浴場「白旗の湯」があるので、入ってみる。朝早いので先客は2人。愛知から長逗留で湯治に来ているそうな。
白濁した湯と透明な湯の2つの小さな浴槽がある。これが熱い。北海道の露天の湯も熱いのが多かったが、それでも、近くの小川の水を引いて冷ますことはできた。ここにはそれがない。比較的馴染めそうな温度の白濁の方に、3回、4回と少しづつ慣らしながら入って5回目でようやく顎までつかること30秒ほど。これで限界。透明な本来の草津の湯の方は手を入れただけで遠慮した。病気や怪我を治しに来るはずが、やけどしかねない湯で我慢比べしてどうしますか(笑)。さっき湯畑でもっとふうふうして冷ましておくべきだった。

熱い湯で少し足に疲労が来た気がするので、湯畑の反対側の方にカフェを見つけて休憩。ここにはノルディックスキーの荻原兄弟の写真が飾ってある。そういえばお二人は草津の出身だった。後で別の湯治仲間から聞いたのだが、この店はスキー連盟の会長さんの店なのだとか。お店のスタッフもレスキューなどしているらしい。居心地がいいので、新聞を読みながら、つい長居する。

客も増えてきたので、店を出て、歩いていける西の河原露天風呂へ行ってみる。途中、温泉饅頭を売る店がかまびすしい。片岡鶴太郎美術館などというものもある。
西の河原は、渓流の岸辺のあちこちから湯が湧き出していて、公園になっている、その一番上手に広い露天風呂がつくられている。こうした風情のものは他にも多いが、ここのはとにかく広い。湯量が多いので、これだけの広さでも十分新鮮な湯が行き渡るのだろう。
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ゆっくり浸かって湯畑まで戻ってくると、ちょうど昼。この頃から、格式のある宿でも立ち寄り湯ができる。八代将軍吉宗に献上した湯という触れ込みの宿、奈良屋に入ってみる。外観が木造三階建てのように見えたので、本物かどうか内側から確かめてみたい気もあったのだが、どうも本物のようだ。
その御献上の湯という大浴場は、浴槽のデザインの上品さに騙されているのかもしれないが、湯がさらさらしていながら柔らかい感じがする。源泉は先ほどの「白旗の湯」だそうだが、全然印象が違う。温度調整などに微妙なノウハウがあるのかもしれない。思わず長湯。こういう風にのんびりと長逗留するのが、本来の湯治なのだろうか。すっかり満足した。
老舗旅館が中心になって、内湯巡りができる手形なども、宿泊客向けに発行しているそうだから、次に来るときはいずれかの旅館に泊まるのもいいかもしれない。

勢いで、今度は外湯の「大滝の湯」へ。こちらは、つくりはスーパー銭湯風だが、地下の合わせ湯は木造で湯治場情緒に溢れた湯。5つの浴槽に順番に湯が巡っていて、徐々に温度が下がる仕組み。一番熱いのは、それでもさきほどの白旗の湯ほどではなく、浸かっていられる温度。ここの湯の源泉は、熱さでは一番の「煮川の湯」だそうだから、これでもいくぶん冷ましてあるということか。ここの湯も、柔らかくて馴染む感じがする。

ここ草津の湯は、蔵王や箱根で感じた、疲れがすっと引いていくのとは性質が違うように思う。むしろ、繰り返し浸かることで、病気が治っていくような種類のものかもしれない。

勝手にいろいろ考えているうちに、午後も遅くなった。とりあえず、湯畑に戻ってバイクを回収し、近くにある草津高原オートキャンプ場へ。昔からの観光保養地だけあって、丁寧な接客と綺麗に整備されたサイト。農機具置き場のような小屋もあったから、農家が兼業でやっているのかもしれない。

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設営してもまだ空は明るい。身軽になったバイクを走らせてベルツ温泉センターへ。ここは見た目完全にスーパー銭湯方式。而して湯は当然ながら草津のそれ。広い浴槽を贅沢な湯量で満たしている。銭湯風に洗い場も完備しているので、草津の中ではやや異色といえるかもしれない。

キャンプ場に戻ると、日が暮れてきた。洗濯物を持ってコインランドリーへ行く。さすがに湯疲れしたのか、明日以降のことを考える気力が湧かない。黙々と洗濯して、帰って寝る。

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