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2010.04.04

「シェルター」

超常現象を扱った少し怖い映画。信仰のことなども絡めて、UFOのような単純な超常全開映画とは少し違う趣。以下ネタバレ。

奇妙な患者が、心理学者父娘のもとに送られてくる。一見説明のつかない患者の反応に対して、最初は心理学で理由づけをしようとするが、次第に理論の手には負えなくなる。そのうち、重要な関係者の不可解な死などが起き、我々が科学だと信じているものの薄っぺらい表皮が少しづつ剥がされて、その奥にある信仰や神などの仄暗いものが顕われてくる。最後の3分は、かなり怖いことになり、これからがまさに地獄というところで、ぷっつりと映画は終わる。

単なる超常現象なら、さほど怖さはない。「The 4th kind」のように、登場人物の尋常でない顔とかで演出するくらいだろう。けれども、この映画のように神とか信仰とかを扱うものは、それだけで結構怖い。そこには人の想いが絡んでくるからだ。加えて、心理学のような、科学と呼ぶにはいささか戸惑いを覚えるものへの不信感もある。UFOであれば、物理学や化学や電磁気学で対抗可能(あるいは対抗不可能を実感できる)だが、魂に対しては近代科学は無力だ。では心理学なるものが頼むに値するかといえば、言うまでもない。

キリスト教の神に対する信仰の有り無しのほかに、この映画には、第三の立場というか、土着信仰が登場する。これの立ち位置は基本的に中立なのだが、重要な役割を与えられている。中立ゆえに重要といったほうがいいだろうか。我々日本人には、この土着の感覚は親しみやすい。結果、主人公達の信仰をめぐるのっぴきならない状況を、傍観者的に見る立場に立てる。その分怖さは減る代わりに客観的に見ることができるだろう。

この映画だけではないのだが、米国人にとっては、信仰の有無というものが案外大きな問題なのかもしれないと思える点で、変なところで勉強になる映画。

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