「アリス・イン・ワンダーランド」
「不思議の国のアリス」の材料を使った寓話。もとが風刺を含んだものだけに、映画の方もその線は踏襲しているが、ありきたりなストーリーの枠に嵌め込んでしまったのが残念。以下ネタバレ。
公衆を前にしてアリスが逃げ出す場面が二度ある。一度は地上の世界、もう一度はワンダーワールドで。そして三度目は戦場だが、ここでアリスは信じられないことを成し遂げるために最初に必要なことを体得して、地上に還ってくる。これはそういうことを言いたい映画、だと思う。
面白いキャラクタや言葉遊びが一応出てくるけれど、それらは装飾的な位置づけとして見られる。寓話らしく、社会に対する風刺が込められていて、それで場をもたせている。
もっと混沌とした何かを期待するとがっかりするけれど、へんてこなキャラクタや造形を見ることで慰められるという、おしりがむずむずするような変な映画。私は白の女王のあやしすぎる振る舞いに目がいった。どうみても白の「魔女」であり影の主役であり、傲岸独善苛烈な赤の女王と同じ血が流れていること疑いない。表面は誤魔化しているが。演じているのが、人間ばなれしたBigEeyedMonsterのアン・ハサウェイというのも、このキャラクタにぴったり。ジョニー・デップよりむしろ存在感あり。
続編がもし出るとすれば、そのときは地上のアリスに妖しい誘惑を仕掛けてきそうな趣がよい。知恵者アブソレムが最後にああいう描かれ方をしているのだから、そんな展開があっても良さそう。だからなんだと言われても困るのだが、そういう映画でした。
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