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2010.02.14

「インヴィクタス」

国威発揚というと、独裁的な支配層が行う悪いイメージが多いけれど、国をひとつにまとめなければ民衆の未来がないという場合もある。それを描いたアツい映画。以下ネタバレ。

この映画のアツさは主に、後半から終盤にかけての、ラグビーの試合の描写の部分から立ち昇っている。そこへ至るまでの、マンデラ大統領の人物描写は、むしろ淡々とした印象がある。

大統領のエピソードはそれぞれに興味深いが、やや控えめな描写に終始していたように感じた。現在も国連親善大使を務める同氏への配慮なりがあるのだろうか。南アフリカの生きた歴史に興味を持って見に行くと、やや肩すかしにあった気分になるかもしれない。むしろ、題名が示すとおり、大統領の内面の方が重視されているのかもしれない。

スポーツ観戦が好きな向きには、この映画はそれなりによいだろうか。とはいえ、ラグビーの試合の描写も、役者さんがやっていることなので、本物のスピード感があるわけではない。その点はスルーしておくしかない。

監督クリントイーストウッドとしては、黒人と白人が、自国チームを一緒に応援することで、それまでの反目を解消していく姿を描きたかったのだろうか。それには確かに成功している。
ワールドカップ決勝戦をラジオで聞く白人の警備員と、道のゴミを拾うふりをしながら、聞き耳を立てる黒人少年の、場面の移り変わりが、たいへんよい。最後は少々くさいかもしれないが、そういうこともあったかもしれないと思わせるだけのアツさがある。

この映画がこの時期に公開された理由を、最初は、サッカーのワールドカップ開催との関連かとおもっていたが、むしろ、こういうことであるようだ。

マンデラ氏釈放から20周年、祝福する南アフリカ

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