3DTV
CEATECでHD3Dテレビを見た。映像はやっぱり凄い。で、それとは違うことが気になった。
専用のメガネをかけないと見られないことから、従来のテレビとはまったく別物と思うのがよさそう。一言でいえば、ながら視聴には向かない。
たとえば、食事時や食事後に家族で見るという用途には使いづらい。あの緑色のメガネを掛けたまま、お新香やお煎餅をぱくつくのだろうか。ギャグです。
あるいは、居間で母親がメガネを掛けて見ているところに、子供がやってきて柱にもたれながら話しかけるようなとき、母親は振り返って、”メガネを掛けたまま”、子供の悩み事に応えるのだろうか。想像もつかない。
いや、そもそもそういう場面は家庭内から失われているのだろうか。よくわからない。
LDKに置かれたテレビというもの自体が、見る人(チャンネル権を持つ母娘)と見ない人(男ども)の間に阻害感をもたらすものだが、3DTVの専用メガネは、その阻害感を著しく増幅する。自分の娘なり妹なりが、あのメガネを掛けてTVを見て笑ったりしているのを脇から見る裸眼の自分(TVは二重にピンボケしていてわけがわからない)、という場面で、いらつかない者はいないだろう。
だからこの映像装置は、AVルームか個室でしか使えない。個室については、小型TVを見ながら携帯で友達とメールのやりとりをしている子供たちにとって、メガネは邪魔だろう。そもそも、ダチと話題を共有するのが目的なのだから、携帯が主役でありTVは脇役だ。脇役が”映像が綺麗”といってみてもあまり響かない。
残るはAVルームだが、子供立入禁止にでもしないかぎり、家族の亀裂を深めることになりそう。どちらにしても、個化を推し進める方向だ。
と、斯様に思うのですけど、いやいや、色メガネをかけたままTVを見つつ納豆ごはんをかきこむ、という器用なことを、わしらはそのうちやるように進化(笑)するのだろうか。するかもしれんけど。
もっとも、隣家がピアノを買ったからうちも、という時代を識るわしらは、お隣で勃興しつつある大市場を横目で睨みつつ作戦を練るのだろう。
それにしてもこの映像は凄いあるよ。人呼んで自慢できるある。
普段は2Dでみればよい、という落ちは、いまんところ内緒。
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