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2009.09.22

「リミッツ・オブ・コントロール」

最後まで見て、かろうじて言いたいことがわかった気にさせられる、という分かりにくい映画。途中、スペインの風景や普通の建物などみながら退屈を紛らわすことはできる。以下ネタバレ。

本来、最も言いたいことは言わずに伝えるのがアートというものだろうけれど、この作品もその部類。だから作品を見た後一言で評してしまうのは少しルールから外れるかもしれない。が、あえて言ってみれば、反米、というか米国一極世界に対する反発、もっと穿って言えば、anti-Powerということになるだろうか。それを、現実感を排除して、夢うつつのような話しの運びで見せるのが、この作品。

一応殺し屋らしい男が、依頼主の指示であちこち移動させられながら、味方と思しき数多くの連絡係との邂逅を通じて、味方は何で敵は何かを発見していく、という趣向だろうか。途中、工藤静香扮する東洋人が、「仲間でないものが居る」と警告する。その謎を抱えたままお話しは終局へ。自分が誰よりも偉大だと思っている男が、灰に返される間際に時間稼ぎのために語った世界観の中で、彼に敵対する仲間たちが逐一挙げられる。その中に、これまでの連絡係と一致しないものがひとつあった。それがつまり、「仲間でないもの」ということになるだろうか。
この最後の場面に至る直前の宿のシーンで、死んだように横たわる連絡係の一人の意味が、ここで合点がいく。

という具合に、かなり分かりにくい構成になっており、最後まで見るには多少辛抱強さが要求される。わかってみればなんということもない。

とはいえ、最後の、殺し屋が絵画を見るシーンは、よくわからなかった。世界はいまや白紙に戻った、とでも言いたいのだろうか。いろいろ謎の多い一本でした。

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