北海道行記090919
朝4時に目覚める。今日は苫小牧へ直行してもいいのだが、時間が余るので、小樽へ寄り道してみることにする。空は黒から濃紺に変わり始めているくらいだが雲が垂れこめており、朝方の冷え込みはなく空気が温い。テントを畳んで出発。すぐに高速に乗って札幌Jct経由で小樽へ向かう。途中、少し降られるも、まだ店も開いていない時間に小樽駅に到着。
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ここの駅舎の内装はちょっといい。改札の吹き抜けホールの上部と上の階を走るプラットホームの間を、ランプを格子状に吊るしたガラス壁で仕切っている。ノスタルジックだがいい雰囲気。
駅で入手したガイドマップを見ると、どうもガラス屋さんが盛んなようで、今日は古い建物とガラス屋さんあたりを見て回ることになりそう。
港の運河沿いの通りへ向けて歩く。元銀行の社屋をはじめ、明治期の建築物が多く残っている。大正ガラス店などはこれでやっと百年と少し経ったものになる。巷では200年住宅などという動きがあるそうだが、実際に百年を経てきた現物を目の前にすると、あの施策はどうみても無理に思える。稀に愛着があって使い続けられる幸運な建物を除いて、ほとんどは途中で取り壊されるのではないか。200年保つなどとは補助金を付けるための一種のフィクションだろう。
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ガラス屋さんの本店らしきところに入ってみる。これが滅多にない面白い店。ちょうど開店したばかりで、古い倉庫を改造したと思しき2層吹き抜けの喫茶室の無数のランプに、ひとつひとつ火を灯す作業をしているところを見せてもらえた。シャンデリア3基と卓上とあわせて167のランプが順に灯されていくにつれて、次第に明るく暖かくなっていく。同時に灯油の燃える匂いも強くなっていく。20分ほどですべて点灯し、シャンデリアを吊り上げて作業は終了。コーヒーを頼んで新聞を読む。
明るさは、ランプだからそれなりに薄暗いのだが、新聞は一応読めた。小一時間ほど雰囲気に浸りながら記事を読みふける。
店の人に聞いたところでは、閉店時はまたひとつづつ消灯して、ガラスを磨くのだそうな。たいへんな手間だが、そのおかげでこの雰囲気が作られている。プラスチック製のカップは少々残念だが陶器のものに換えるともっと良くなると思う。
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港の東側から西側へ移動。運河沿いの古い倉庫群を見る。突然驟雨がやってきた。今日は降ったり止んだりの日のようだ。歴史的遺産には紫色の案内板が付いているが、日本語のほかに、中国語、韓国語、ロシア語で併記されているようだ。日本はやはりアジアの国だとわかる。
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昼食は海鮮丼を食う。値段なりに美味いが、東京でもこれと同じ値段でこれくらいのネタは食べられる気がする。やはり観光地価格だろうか。
小樽市街から少し離れたところにも、昔の網元の豪邸や水族館などがあるようだが、時間も考えて今回はパス。一路苫小牧へ。
帰りのフェリーで酒絡みのちょっとしたトラブルがあったようだ。船会社は酒の持ち込みを禁止にするか、あるいは船内を定期的に巡回して危なそうな客は制止するのがよいのではないか。トラックの運転手さん達は仕事で使っているから弁えているが、遊びで来ている土建屋などは始末が悪い。
取り巻き連中が飲み散らかしたままで逃げた缶やゴミなどをひとりで掃除した分くらいは、言わせてもらっても罰はあたるまい。








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