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2009.09.18

北海道行記090918

朝5時。地図を見ると、ここは十勝岳の麓にあたる。少し上がれば、吹上温泉があるはずだ。テントはそのままで手拭だけ持ってバイクを走らせる。朝焼けの中に霧に沈む平野と遮るものとてない十勝岳の雄大な景色が広がる。霧の下は美瑛・富良野の丘陵だろうか。今日も快晴だ。

吹上の湯へ来るのは二度目になる。露天とはいえ手入れの行き届いた綺麗な湯だ。湯量も湯温も申し分ない。地元の人が先に入っていたので、いろいろ話しを聞く。ここは旭川在住の温泉好きの人達が、週末ボランティアで掃除をしてくれているそうだ。なるほどそういうわけでいつも綺麗なのか。富良野から来ているというその先客は、農業をやっているらしい。冬のことなど聞くと、農作業もできないので特に仕事はしないのだそうな。冬ごもりする熊と同じ生活リズムで、羨ましい。仕事があれば、本当にこの辺りに住みたい気分になる。野心というものに縁遠い私のような人間には、これくらいの生活リズムが本当は向いているのだが。

宮城から来たというツーリストとひとしきりバイク談義に花を咲かせる。東北の人は、最初は寡黙なのだが、一旦話し始めると意外に饒舌で、いろいろ聞くことができた。一緒に走りたそうだったが、こちらはキャンプ場へ戻らなければならないこともあって、温泉を出たところで別の道に分かれる。

戻ってみると、芝刈の職人さんたちが入っている。明日からは普通の連休なので、その準備なのだろう。あわただしくテントを畳んで出発。今日は美瑛の丘の風景をたっぷり楽しむ予定。

◇◇◇◇

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まずは駅の観光案内所へ行き地図を入手。キャンプ場から駅へ来る間も、少しまわり道して新栄の岡という名所へ寄ってみる。名所らしく撮影用の台があって、上って見ると日本とは全く思えない眺望が広がる。こうした有名どころ以外にも、100M行くごとに立ち止まりたくなるファンタジックな風景が連続している。

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美瑛を美瑛たらしめているのが丘であることは言うまでもないのだが、なぜ丘かといえば、それがキャンバスになるからだ。平坦な土地では、いくら植生が面白くても、その美を見ることは難しいが、丘の斜面であれば、地上の視点からも、作物や土がつくる絵柄を存分に楽しむことができる。さらに丘がうねっていることで、視点の移動につれて作付けの境界線が刻々と変化する。その形態の変化がダイナミックだ。

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そして、丘を下から見上げるとき、それは彼方の空へと続く未来を感じさせ、単なる風光明媚を超えて、高揚感を見る者にもたらす。少し理屈っぽく言えば、そんなところだろうか。

◇◇◇◇

ケンメリの木のような名所では、東南アジアや中国からの観光客も多い。自分のために押したシャッターは1回だけなのに、中国語やベトナム語など操る複数カップルのために押したのは4~5回に及ぶ。こういうとき女の方が遠慮がなくて、平気で"One More!"とか厳しく要求してくる。"Please"くらいはせめて付けてもらいたいものだと思いつつも日本人らしくにこやかに対応。それにしても、すごい高機能でいかついレンズ交換式のデジカメ。高いんだろうなこれ。海外旅行で高価なカメラを首からぶら下げているのは、日本人旅行者の専売特許ではなくなったようだ。

丘の余韻を楽しみつつゆっくり富良野方面へ走る。南へ移動するにつれて東西の山塊が近づいてきて雄大な感じは薄れる。富良野駅付近で昼食。カレーのおかわりの時は決められた呪文を言え、みたいな変な店で食べる。ここは妙な店で、客の帰りがけに微妙に挑発的な会話を仕掛けてくる。つまらない遊びを考える暇があったら、カレー自体の味とサフランライスの炊き方をもう少し向上させる努力をするのがよかろう。豚肉だけは普通に美味かった。そういえば今朝吹上温泉で話した富良野の人も、豚の腸が珍味とか話していたが、このあたりは養豚が盛んなのか。

西へ折れて、桂沢湖経由で一気に岩見沢まで走る。ここの駅は建築家がデザインした風の駅舎だと思ったら、デザインコンペをやったらしい。今年の3月にオープン記念の催しがあったというから、まだ新しいのも頷ける。対照的に、市街地のアーケードは古びて活気はあまり感じられない。ここも郊外大規模店舗に押されているのだろうか。道路が碁盤目状で幅も造作もほぼ同じなので、目抜き通りがどこなのかわかりにくい。駅反対側は住宅地で人口は万を数えるというから、街としては小さくはないはずだが。
市街地の淵には遊園地もあり、それに隣接したキャンプ場で野営。

今回は大雪山周遊が一応の目的だから、これで旅程の実は終了。明日は移動日ということになる。

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