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2009.09.15

北海道行記090915

朝。ガソリン残量が少ないのでGSが開くまで鹿追町の中をクルーズ。地図で見ると碁盤目状の街区だが、実は大部分が農場。本州のうねうねとした畦道とは全く違う。
ちょうど登校時間で、高校生が校門に吸い込まれていく。こちらは休みだが、世の中は普通に平日なのだ。

燃料を入れて出発。今日は大雪山系の東麓を北上しながら温泉と紅葉を楽しむ目論見。明後日以降は山系を西周りで周りながら主峰旭岳を狙ってみる。その後、美瑛・富良野の丘の風景を巡る。今回の旅程の輪郭が見えてきた。

まずは然別湖を目指す。その少し手前に、地図には名前も乗っていない駒止湖という小さな湖があった。急峻な斜面に四方を囲まれて、湖面まで降りることはできないが、この斜面が実に絵になる景色。ほかより日当たりが悪いのだろうか。白樺は既に落葉して、白い枝振りを見せる。紅葉も早い一方でまだ緑を残す木々も半数くらいあり、黄色から赤までの数多くの色調と、濃く沈む緑から明るい黄緑までのこれも豊かな色合いが、コントラストを見せている。その中に白い枝々が浮かび上がって、えもいわれぬ美しさ。色調が全体に抑え目なところもよい。バイクを止めて、しばらく逍遥しつつ、一幅の絵のような山の色と形を楽しんだ。

然別湖は、土産物屋が二軒と宿が何軒か並ぶだけの、鄙びた観光地。変な土産も売っている。店の主人が新し物好きなのだろう。

湖を過ぎてしばらくして、脇道の林道へ入る。目的地は鹿の湯。以前も来たことがある渓流沿いの露天温泉だ。前回来たときの山奥深い印象は今回は無かった。道は一応舗装されており迷うこともない。季節が1ヶ月ほど早いので、寒いとはいえそれほどでもない。確か前は雪が降っていた。

P1000073湯船は岩と樹木と川の流れに囲まれて変わらぬたたずまい。大阪から来たという中年男女の一行が談笑しているのを聞くともなしに聞く。大阪の人は楽しく話すのが本当に上手い。風に笑い声が流れて鳥の声が間に入って、まるで音楽のようだ。寛ぐというのはこういうことを言うのだと思った。

近くに菅野温泉という、こちらは温泉宿の体裁の湯があった。いまでは閉鎖されてコンクリートの薄汚れたピンクの塗装を晒している。自転車で道東から来たという人から、鹿の湯で聞いた話しでは、かつては道内一とも言われた多彩な泉質で客も多かったのだが、経営者が変わってから、なにかにつけて金をとるようになり、客も減って閉鎖した由。自転車の彼は菅野温泉が好きで通っていたのだがと残念がっていた。強欲はここでも歓迎されないようだ。

◇◇◇◇

鹿の湯を出て次の目的地は、岩間温泉。ここは今回の秘湯巡りの中でもかなりの秘湯ぶり。道は東北あたりの荒道ほどではないが、浮石の多いダート。温泉の少し手前で、川渡りがある。川底の石は踏めば転がる上に、光の加減で水面の上からは見えにくいのがやっかいだ。幸い浅いようなので、見えないままにトルクをかけて少し力任せに乗り切った。片足を突いてしまったが。

P1000088P1000089

無事渡って少し行くと対岸に温泉がある。こちら岸に停めて木橋を歩いて渡る。

温泉と川の水はいずれもホースで引いてある。これを適宜注いだりはずしたりして湯加減調節する。先に来ていた男性客と協力して入れる温度まで薄めて入る。相客は道内の人で、九州出身だが10年程前に越してきたのだという。北海道のらしさについていろいろ教わる。聞いているうちに、無性に住みたくなってきた。基本的にオフィスワーカーである自分にもやれる仕事がないだろうか。

もうのぼせてきたかと思う頃に、さらに客が2人ほど来る。さほど広い湯船でもないので、それを汐に出発。川を今度は逆方向に渡って、国道まで戻っていく。

◇◇◇◇

湯につかりながら聞いた話しでは、この先の大雪高原と銀泉台は紅葉の名所で、マイカー規制が既に始まっているからもう見頃ではないかということだった。それで、銀泉台へ行ってみることにする。シャトルバスの午後の便には間があるので、少し先の大函まで行き過ぎて一軒屋の食堂で蕎麦を食う。層雲峡という奇岩の名所のとばくちだが、トンネルが整備された層雲峡の中では、奇岩がよく見える場所だ。いわゆる柱状節理という種類の岩。確か九州の高千穂渓谷でも見た。火山の近くに生成するものらしい。
食堂は若い女性が一人で切り盛りしている。平日で客も少ないので、そうなのだろう。この近所に住んでいるそうだ。買い物や遊びにいくときは、旭川まで出るらしい。結構な距離があるから、たいへんだ。

バス乗り場まで戻って、シャトルバスに乗る。銀泉台までの道は、一部舗装はあるものの多くは砂利道で、バスはいまにも分解しそうなほどがたがたと振動しながら走る。


P1000096P1000107P1000114

上の駐車場に着くと、入山記録を付けさせられる。一応、登山という扱いになるようだ。コースがいろいろあるが、午後も遅くなっているので、一番近い第一花園という目的地を記入して出発。登ること40分ほどで到着。花園と呼ばれる理由がわかった。

眼下には山の斜面から平地へと森林が果てしなく広がる。その斜面の下のほうが、紅葉真っ盛り。確かに花園のようだ。20分ほど、道を登ったり降りたり視点を変えながら存分に堪能した。
 
◇◇◇◇

帰りは降りの最終便。下の発着場に付くと17時。既に日は暮れ始めている。このまま山系を回り込む予定は変わらないが、問題はどこまで今日中に行くかだ。キャンプ場もあまりない。野宿でもいいが、観光地であまりやるのもよろしくない。迷いながら走っていると、天気が崩れてきてあっというまに雨に。これで決まった。大雪山へ登る前に消耗するのは避けたいので、今日は旭川まで行ってビジネスホテルに泊まることにする。

雨具に換装して躊躇なく高速に乗る。こういうときETCの手軽さは嬉しい。雨具を着るような天気のときは、寒いは濡れるは小銭ポケットは使いにくいわで、バイク乗りが手動で支払うのはかなり面倒なのだ。ETCなら通り過ぎるだけでOK。使い方を間違わなければ素晴らしい。まあ、本来無料にしてしまえば、面倒な手間も精緻なシステムも全く不要で、作られた需要・利便性に過ぎないのだが。

ずぶ濡れになってビジネスホテルに到着。こ汚い格好だと満室を理由に断られることがあるホテルチェーンだが、景気も良くないらしく部屋はあったようだ。洗濯してシャワーを浴びて人心地が付く。

久しぶりにTVを点けると、新内閣誕生前夜ということで賑わっている。これまでと違う原理原則に基づいて全てを組み替えていくということだから、当面は静観するのがよいのだろう。批判的な意見なるものを聞くと、原理原則に対する批判は皆無で、この部分を変えると既存の部分にこういう悪影響がある、といったものがほとんどだ。原則を変えるのだからあちこち変わってくるのは当然、という骨太な認識が、批判者達には薄いようで、相変わらず既得権がどう変わるのかにばかり目が行っている。それが保守というものだといえばそれまでだが、それを「大人」の態度と勘違いしている向きがあるのはいただけない。

旭川の市街地は、想像よりはこじんまりしている印象。夜だからだろうか。宿のレストランでほっけを焼いてもらう。脂が乗って旨い。時々スーパーで買うのとはものが違う。倍くらいの値段だからまあ当然か。

あとは暖かい布団でゆっくり寝るだけ。

そうそう、旭川市街の中心付近で、e-mobaileは繋がるのに、softbankは圏外だった。街中にも、docomoショップはあったが他の携帯ショップは見かけなかった。道北への交通の要所だから、もう少し繁栄していてもいいとは思うけど、道北の経済活動自体がそれほど大きくはないのかもしれない。
スキーシーズンになれば様子も変わるのかもしれない。

など、勝手な想像をしてみる。

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