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2009.09.14

北海道行記090914

朝5時半。少し寒いので目が覚める。夜半の冷え込みはそれほどでもなく、よく眠れたが、朝方はやはり寒い。10℃くらいだろうか。スリーシーズン用のシュラフの性能ぎりぎり。外を見るとキャンプ場は一面の霧。

白い怪物を眺めながら朝飯。昨日コンビニで買っておいた豆腐と納豆と葡萄とチーズとパンひとかけ。最近肉をやめて大豆と魚にしたら体調がよい。とはいえ、豆腐一丁一人は多くて閉口する。食事を終えてテントを畳んでいるうちに、朝日が射してくる。霧がみるみる払われて、今日は快晴だ。急に暖かくなってきた。

P1000031全景が見えるようになったので、キャンプ場内を散歩してみる。シーズンオフの平日なので、ほとんど人はいない。改めて見ると、ここはすばらしく整った大規模なサイトだということがわかる。さすが北海道。さすが国設。本州でこんな広くて綺麗なサイトは多くはない。これで利用料はたったの500円。よいなあ北海道。

荷物をまとめて出発。昨夜買い物をしたコンビニへごみを持っていってみる。この辺りのコンビニは、外にゴミ箱が出ていなくて、店の人に渡して室内のゴミ入れに分別してもらうのだ。外だと熊があさりにでも来るのだろうか。あまりにもシュールな想像を巡らせていて聞きそびれた。

◇◇◇◇

P1000033占冠へ向かう。突然濃霧に包まれる。天気は晴れのなずだが急激に気温が下がって道路も10M先が見えない。そういえば「ミスト」という映画があった。霧は恐ろしい魔物が潜んでいるものなのだ。くわばらくわばら。

てなことを思い出していたら、道端に黒い塊が。近づくと鹿が寝ている。わけではなくて、ししし死んでいますよ警部殿。傍にプラスチックの破片が。車に轢かれるのは猫と相場が決まっていたはずだが・・。ゴミを漁るのはカラスではなくて熊。車にときどき轢かれるのは猫ではなくて鹿。なんという異世界。ひょっとして霧に包まれた時点から時空が歪んだのかもしれん。恐るべし(違)。

◇◇◇◇

P1000035霧を抜けて、リゾートのアルファトマムへ。陽光輝く草原に建つ超高層ホテルがシュール。一時経営が苦しかったそうだけど、今は星野リゾートがテコ入れしていると聞いたことがある。朝まだ8時だが駐車場は泊り客の車で満杯。繁盛しているようだ。車種とナンバープレートを見ると、運営側がターゲットにイメージしている対象が如実にわかる。なるほどうまいところを狙っている。

トマムからサホロへ抜ける峠が狩勝峠。これが絶景。横3倍の法則はもちろんだが、遠方の山並みと囲まれた平野、その中に突き出たような丘が、あたかも遠大なカルデラのように見える。もちろん噴火の痕ではないのだが、そのスケールに圧倒される。

◇◇◇◇

アルファトマムが、ややハイソ*指向*の客相手なのに対して、次に寄ったサホロリゾートは、真っ向ファミリー向け。BearMt.という施設があって、これが面白い。広い森林園地の中にヒグマを放し飼いにして、人間の方が車で移動しつつ観察するのだ。言わばサファリパークの熊版。出入口は「ジュラシックパーク」のような頑丈な二重ケージ。安保闘争の学生を鎮圧しにいく機動隊という趣のバスで、園地へ乗り入れていく。バスの運転手さんがガイドを兼ねており、いろいろ説明してくれる。

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ヒグマは朝と夕に活発に活動するそうで、朝一番の巡回バスに乗れたのはラッキーだった。10M置きくらいで、何頭ものヒグマを見られた。職員さんも、あらかじめ決まった場所に餌を撒いて、ヒグマの出現確率を上げているみたい。

園地内の中継点にある施設がバスの終点。ここからは、空中回廊を歩いて出発点に戻る。もちろん、途中で上から熊を探して観察できる。

熊のしぐさは人間くさい。2本の後足で立てることがその理由だろうか。水につかって涼んでいるところなど、頭に手拭いを載せてやれば、銭湯で見かけるおっさんそのものだが、これも前足を地面に付かずお尻で座っているからだろう。たとえば、こんな座り方は決してしないカバと比べてみれば、熊のこの姿勢が人間くささを強調していることに気づく。

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園内には文才のある人がいるらしく、案内の文章がまた面白い。あちこちで思わずにんまりさせられた。

この施設で、重要なことをいくつか知った。
熊は臆病なので、通常、人間を襲うことはなく、鈴などで人の存在を知らせてやれば、薮の中に隠れて人をやり過ごすのが普通。もし、ばったり道で合ってしまったら、騒がず、ゆっくり後ずさりながら逃げる。熊は視力がよくないので、動くものに反応しやすく、急に走って逃げ出したりすると、過剰反応して追いかけてくる。最高で時速40キロくらいで走るそうだから、人の足では逃げ切れない。因みに鼻は犬よりも効くそうな。

餌は決して与えてはいけない。人を避けるのが熊の本能だが、人間の食物の味を覚えてしまうと、それを目当てに人に向かってくるようになる。最近、人里に熊がよく現れるのは、それが一因でもあるそうな。

◇◇◇◇

平野へ降りてきて新得の町をかすめるように、再び山道へ向かう。目的地はトムラウシ温泉。国民宿舎東大雪荘の内湯だが日帰り温泉利用OK。広くて綺麗で気持ちがよい。温まって、ついでに豆腐と納豆の昼飯も食っていく。

P1000066続いて向かったのは、ヌプントムラウシ温泉。道を少し戻って、別の分岐に入る。こちらはずっと砂利ダートでやや荒れ気味。到着してみると、川辺の斜面の根元に源泉がぼこぼこ音を立てて吹き上げている。その傍に湯船が作られていて、一応掘っ立て小屋のような脱衣所もある。湯は源泉から、水は川からそれぞれ引いてあって、自分でバルブを回して流量を調節できる。

しばし湯に浸る。川辺の木々や風や鳥の声だけが流れる。さきほどのトムラウシ温泉の綺麗に手入れされた快適さとは全く違って、こちらは野趣満点。”熊に注意”とされているが嘘や脅しではなさそう。

日も暮れてきた。ここで野宿すれば星を見るには最高だが、熊が出たら洒落にならないので、名残惜しいが出発。携帯の電池が切れて、湯船の写真を撮り損なった。

◇◇◇◇

瓜幕というところまで戻って、食堂が小さなキャンプを併設している店で設営。どこへ行っても綺麗な芝で嬉しい。店の人もキャンパーに慣れているのがありがたい。

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