雑記090712
今日は、ひとつだけ。
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「魂を継ぐ者たち」
読んでみて、ちと熱くなった。技術的なところも面白いのだけど、そうでないところに絞ってピックアップ。
古川 : エンジニアリングのトップと、技術のトップと、それが一人のときもあるし二人のときもあるんだけど、そういう人たちがさ、もっといいものを世に出すということよりも、六本木・銀座方面のクラブ活動とか、クルマや時計の自慢に夢中になりだすともうダメだね。やっぱり生きるうえでのエネルギーがどこを向いているかっていう問題は大きいと思う。金は魔物だからそうなっちゃうのか、みんなからおだてられて偉くなった気になっちゃうのか…。大人との接点というところが、重要だなと思った。古川 : イグジットプランの幅が狭いというのはあるよね。アメリカなんかだったら、ある程度サービスが大きくなったらそれを商社や大企業なんかに売却してね、新しいこと始めたっていいわけだよ。でも、日本でそういうことやると「逃げた」なんて言われる。アメリカだったら、成功した場合でも、失敗した場合でも、一度事業を立ち上げた後にまた大学に戻って、また授業受けて面白いこと見つけて、もう一度外に出て会社をやるなんてことをだいたい4ラウンドから5ラウンドはできる。
古川 : ホリエモンにしたって西さんにしたって、あれだけ光り輝いてたのに1回グシャッと社会からつぶされると、這い上がれない。アメリカだったら、金額的にもキャリア的にも次のステージに上がるチャンスがあるんだけど、日本の場合はその人に次のチャンスを与えることなく一度つぶしたらみんなで踏みつけて、二度と這い上がれないようにしてしまう。
古川 : だから、失敗をバネに次のステップに進むって言う可能性自体が少なくて、一度落ちたら奈落の底まで行くしかないような状態。
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古川 : アスキーって言うのはね、電通大の学生も早稲田の学生、文学部も政経も理工系も関係なくね、アルバイト代はともかくとして最新のマシンを好きに使える環境でさ。そういう中で、子供たちがメンコやベーゴマで横丁で遊んでいるような感じで、プログラマーたちが刺激をし合ってた場所があって。で、それをアスキーの社員がうまくビジネスにして、世の中にデビューさせてあげたり、そういうパイプがあった。今はそういう場がないんだよ。
古川 : で、僕が逆に聞きたいのはさ、天下一カウボーイ大会に集まってくる子達って、どこに、どうやってつながってるのかってこと。カウボーイ同志お互いを刺激しあう会話をする以外に、技術としての評価やアドバイスをしてくれる大人との接点はあるのか、お金を出してくれるような大人との接点はあるのか、とかさ。そういうパイプラインをうまくつないでいくきっかけにね、自分たちがなればいいなあと思ってね。
「次のチャンスを与えることなく一度つぶしたらみんなで踏みつけて、二度と這い上がれないようにしてしまう」、敵としての大人ではない、本物の大人。
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