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2009.01.31

「ザ・ムーン」

感動した。人類史に記されるべき重みのある事業ではあるけれど、月面着陸40周年、既に古くなったこの話題で、まさかこれほど感動するとは思わなかった。これのために確か家では白黒テレビをカラーに買い替えたのを思い出した。以下少しネタバレ。

この映画が伝えたいことはただひとつ。人々が心をひとつにして何かに取り組む、あるいは何かの成功を祈ることの感動だ。世界が自信を失っているこの時期に、この映画が公開されたのは最高のタイミングだろう。NASAに秘蔵されたフィルムから選びぬいて、この感動を構成し直したスタッフの努力に感謝したい。

映画の最後で、月面着陸はなかったとする陰謀論に触れて、宇宙飛行士たちの様々な反応を引き出していたのが面白かった。広い米国ではそうした与太話を信じる人も少なくないのかもしれない。
考えてみると、陰謀論自体はくだらないのだが、その背後に、人々がひとつになることを嫌う何らかの意識が隠れているような気もする。

人々がひとつになることが、たいへんな力であることは、既にアポロ計画の成功が示しているけれど、同時にそれは、ある種の不安やアンバランスをももたらす。だから我々は、よほど特殊な状況でなければ、容易にそれを認めることができない。これは、善と悪のバランス、二面性を持つ我々人間そのものについての意識と、どこかでつながりそうな気がして、なかなか面白い話しなのかもしれない。
あるいは人は、人々がひとつになるイメージを広く共有する準備が、まだできていないのかもしれない。

宇宙から地球を肉眼で見た数少ない宇宙飛行士たちが、神(それが霊であれキリストであれ)に傾斜していったと伝えられるのは、示唆的ではある。

明日2月1日は、映画館によっては500円で見られるそうなので、ますますお勧め。


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