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2008.10.26

「P.S.アイラブユー」

一周忌で、陽気で人気者だった故人を想い起こすときのような、これはとてもいい話し。ほろりと泣ける。金絡みの話でぎすぎすしがちな今日この頃には、こんな映画でほっとしたい。以下ネタバレは、できれば読まずに直接映画館で味わってみるのが吉。


旦那の、奥さんに対する深い想いが、画面から伝わってくる。それが、生きている人からでなく、既に亡くなっている人からの想いだということを、所々で思い出させて涙を誘う。冒頭でごちそうさまなシーンをかなり長く見せた後、突然通夜の場面に飛ぶという手法が、その後ほぼ1年かけて夫の死を実感するまでの、薄く膜がかかったような期間を実感させて効果的。その間の淡いようでいて深い思い出に浸る時間が、よい味わいの伏線になっている。

その時間を過ごした後、残された妻は、自分が夫以外の人達にも支えられていたこと、自分だけが特別なケースでもなかったことに気付く。その気付きの訪れを、故人から届く手紙の謎と絡めて落としどころに持ってきたところがうまい。これは原作の優れているところだろうか。
不必要にドラマチックに盛り上げず抑えた表現も効果的。

こうして、自分が一人ではなかったことに気づいた主人公は、再び歩き始めることができる。短いようで長かった一年がようやく過ぎていく。

人は誰でも死ぬのだから、考えてみるとこれはごく普通のプロセスなのだけれど、それがとても瑞々しく感じられるのは、原作のよさと映画の作り手の熟練がマッチしたお陰だろうか。

ヒラリー・スワンクのきつめの顔が、この役にぴったり。
余計な講釈は抜きで、お勧めの一本。

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