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2008.09.06

「イントゥ・ザ・ワイルド」

冷静に見ると、少々理念先行な若者が、冒険の果てにある結末を迎えるお話し。途中経過がよい。単なる無軌道ではなく、よく観察して考えていることがわかる。冒険行を思い立った動機が途中で明かされるのだが、これが泣かせる。結末とあいまって、印象的で悲しく美しいお話し。原型が実話というのも驚き。以下ネタバレ。

いくつかの章立てがあって、めりはりがついている。お話しが進むにつれて章立てのタイトルが出てくるのだが、見終わるまで、何章まであるのかわからない。私は最終章の前の章で終わりかと思ったけれど、もう1章あって、そのタイトルが印象を深めたと思う。

見知らぬ世界に出かけていって経験を積めば、知見に広さと深さが出るのは、当然といえば当然のことなのだけど、それをこうした形で見せられると、若さの持つ純粋さに打たれる想いがする。これを「青い」と片付けてしまえば、この映画を観る必要はない。

後の章へいくにつれて、若者の経験は深まるが、同時にそれは、社会生活への復帰という誘惑を伴う。「北へ」という彼の目的を妨げる誘惑だ。最終章の最後に出てくる、人の好意から出た申し出でさえ、彼にとっては誘惑のひとつとしか感じられないことが、その頑なな様子からわかる。

そこでやめておけば、彼には別の、もっと長い生があったかもしれない。そこで止められないのが彼の純粋さであり、皮肉に言えば、映画とういう形で取り上げるに値する所以だ。作り手も観客も、彼の手記からその体験をなぞり、彼が最期に見たものに想いを致すことになる。

厳粛な気持ちを少し思い出させてくれる、特徴的な一本でした。


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