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2008.09.30

金融システム人質論の誤り

今朝TVを見ていたら。米国下院で、公的資金投入の法案が否決されたそうな。新聞の社説などは、可決を前提に次の展開などを載せているから、この展開がほとんど予想されていなかったことがわかる。

おそらく、この否決に対する「理性的な」反対論が、今後無数に出回るだろうから、それに圧倒される前に書くべきことを書いておこうと思う。

公的資金投入を支える考え方は以下の2点。
1.バブルはいずれ崩壊するもので避けられないが、それがバブルであることは、事後でなければわからない。
2.崩壊したならば、その損害は金融システム全体に及び、直接の関係者だけでなく生活者全員が困難に直面するので、公的資金を投入してでも金融システムを守る必要がある。

つまり、金融システムは人質なのであって、逆らうことは出来ない、という考え方だ。
しかし、ここには、重要な前提が抜けている。

3.現下のような形の金融システムが、崩壊と再生を繰り返すのが宿命であるならば、崩壊に備えて何らかの引き当てを行っておくべきであり、それは、景気が良いときの金融業の収益から出すべきものである。

というのが、素直に考えたときの前提条件だ。と私は思う。

3を行わずに、金融業関係者にだけ都合のよい、1,2のセットだけ主張したところで、大方の理解は得られない。今回の米下院議員の「造反」は、至極もっともな行動といえる。大人しい日本人は口で不満を言うだけだが、米国人は下手をすると散弾銃担いで議員の自宅を襲撃するくらいのことはやりかねないわけだし。と言ったら言い過ぎか(笑)。

当面すったもんだはするものの、最終的には公的資金投入に至るのだろうとは思う。問題はその後だ。3のような対策をシステムとして組み込めるかどうかを注視したい。経営者の報酬制限のような小手先の誤魔化しでは無意味だ。

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