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2008.08.10

信州高原行080810

とにかく蒸し暑さから逃れることだけを考えて、テントとシュラフと着替えを箱に放り込んでバイクに積みふらり出発。以前、美ヶ原で涼しい思いをしたのを手掛かりに、とりあえず中央高速にのって諏訪湖を目指す。

今回の新機軸は「枕」。飛行機などで使う普通のタイプをこれまで使っていたのだけど、頭の全重量を掛ける設計にはなっていなかったとみえて、数回使っただけでビニールの継ぎ目が裂けてしまった。ガムテープなどでは修復できず、替わりを探したところ、二つ折りにして座布団のように使うこともできると謳った新種を発見。千円あまりで保護したところだ。謳い文句どおりの性能なら、超安い。

ヤワなようだが、キャンプでの枕はかなり重要。だめなものを使うと、翌日に疲れや頭痛肩こりが残る。これまで本を積んだり着替えを積んだりしてみたけど、どうも具合が悪かった。やはりこれは専用のものがよい。


高速はかなり空いている。暦どおり11日まで仕事の人が多いのだろうか。ユーミンの曲など口ずさみながら快適に走るおやじだ。午前中に諏訪IC到着。

まずは土地の神様に挨拶ということで諏訪大社に御参り。上社本宮、前宮、下社秋宮、春宮の順にまわる。Wikipediaによれば、「全国各地にある諏訪神社の本社である。その起源は定かではなく、国内にある最も古い神社の一つとされている。」だそうな。中世以降は軍神としても崇拝されて、各地の武将が分霊を持ち帰ったため全国的に広まったらしい。

本宮のご神体は社の裏の森、というか山らしい。奇祭として有名な御柱祭の御柱が、各拝殿の四方に建っている。山から切り出して引いてきたので背面が擦れて平らになっていると立て札に書かれてあるとおり、裏面が平たくささくれている。コロに載せて楽をしようなどとは露も思わないのが、神事らしいところだ。でもこの巨木を何十キロだか引きずるのは相当大変だろうと思う。7年に一度とはいえご苦労様なことだ。次の御柱祭りは平成22年の由。

お宮が4箇所に分散しているので、お参りだけで結構な時間がかかる。回り終えて汗を流すため、銭湯の片倉館へ。これが、一体何様式と呼ぶのかよくわからない不思議な建築。明治開国以来、製糸業で財を成した地元の財閥の二代目が「欧米諸国での地域住民に対する文化福祉等の施設にいたく感銘を受け」て、こうした保養施設を作ったそうな。

宣伝文句は「千人風呂」などとなっているけどもちろん誇張。むしろいまの基準からすると控えめな規模。ただ、浴槽が深いので、お湯たっぷり感があってよい。底に玉砂利が敷いてあるのも特徴的。内装がアールデコ風?なのは歴史だろうか。最近流行の多くのスーパー銭湯の「とにかく和風」みたいなのとは一線を画している。
ここの休憩広間でついでに食事。こちらは・・図書館の最上階の食堂のような感じ。と書けば近いだろうか(笑)。


この街の産業は、時計やオルゴール製造などが一時盛んだったそうだ。その影響か、オルゴールの博物館があったりする。また、行楽地としての湖につきもののガラス工芸館などもある(以前訪れた記憶では、ここのはかなり規模が大きかった印象)。そのほかにも、湖周辺には私設美術館など多いようだけど、今回はパス。

次の週末に毎年恒例の湖上花火があるということで、あちこちで準備が進んでいる。この花火はかなり大掛かりらしい。周辺で1週間目一杯過ごした後、戻ってきて花火を見るというプランが唐突に浮かぶ。これでとりあえずいってみようか。

ということで早速、涼しそうな高原目指して、上っていくことにする。地図を見ると、あつらえたように霧が峰キャンプ場なるものが載っている。手近な目標設定は成功への第一歩である。何のこっちゃ。

諏訪の市街は予想外に暑い。湖面の標高750Mというから涼しそうなものだが。この暑さは盆地だからだろうか。

湖を見下ろしながら急な斜面をぐいぐい上っていく。山の天候は変わりやすい。空に暗い雲が見えてしばらくすると、驟雨が来る。早めにバイクを止めてレインウエアを着こんでいたので難を逃れる。暑くなった路面に水蒸気が立ち込め、涼しい風が吹く。
上がり切ると、さすがに快適な気温。少し走ってキャンプ場に到着。

電気も何もない代わりに、広くて涼しくて快適な草地。流行歌を大音響で掛けるような勘違い君もいない、私好みのクールなキャンプ場。
なのだけど、うっかり水と食料を買い込んでおくのを忘れた。聞けば、最寄の店は白樺湖畔で、車で30分弱とのこと。テントを設営してすぐに買出しに出掛ける。

途中、車山の横を通る。通り雨と陽射しが交互に来て、草で覆われた車山に虹が掛かって美しい。風景に見とれているうちに、白樺湖畔に到着。

コンビニの駐車場は客の車で一杯。歩道にまで駐車している。店の棚は、弁当サンドイッチの類は既に空。かろうじて残っていた握り飯を確保。コンビニの仕入れは、店長が予測して仕入れシステムに入力すると聞いたことがあるけど、行楽地の消費予測は難しいのかも。そもそも、製造から消費期限まで1日程度しかない品物を、工場からは遠いだろう辺鄙な店で扱う矛盾というものがありそう。ロジスティクスまで含めたコンビニというシステムは、元来、店舗が一定間隔で配置できる都市向けでは、などと余計なことを考えてみる。

帰り道、暮れていく丘の向こうから、雲を透かした光が放射状に見えて、たいへん神々しかった。バイクを止めてしばし見とれる。

夜に入っても降ったり止んだり。テントを叩く雨音につられてぐっすり眠る。

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