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2008.04.19

「魔法にかけられて」

ディズニーアニメの実写化なんてと思ったけど、とんでもない。これは面白かった。ディスニーのおとぎの国の様式を十分に踏まえた上で、現代風の味付けを加えて、もしかすると新しい様式を生み出すのに成功したのかもしれない。以下ネタバレ。


異世界からの訪問者をこの世界に放り込んで、関わり合う中から互いに影響しあって新しい境地に至る、というお話しは実に多い。この映画もその一本と言ってしまってよいのだけど、異世界がディズニー名作アニメというところから、これまでにない面白さが生まれている。おとぎの国の滑稽さで笑わせるところはその手始めだけど、それに止まらず、意外な方向へ舵を切るところがいい。

詳しくは見てのお楽しみなのであまり書かないけど、人間にはロマンチストとリアリストの要素が入り混じっていて、それぞれの発現の仕方を個性として上手に見せている。

例えば王子は、結末で、恋だの愛だの以前に結婚して世継ぎを作らねばならない(そう口に出しては言わないが)という、意外にリアリスト的な落ち着き方を見せる。同様に、ロマンチスト代表かと思われたお姫様も、実は、どこの世界へ行っても、その場にありあわせのもので自分好みの世界をどんどん構築してまう、不思議なリアリストぶりを発揮。

対して、こちら世界の住人は逆に、口では「そんな夢みたいな」などと普通人らしいことを言っているが、あんがいロマンチックなところを見せたりする。最後は言うに及ばず。

その逆転が私には面白かった。おとぎの国のロマンチックな人々を、滑稽に描いて笑うだけなら、二級品にしかならない設定だったけれど、それを逆転して見せたことで、心から楽しめるいい作品に仕上がった。
加えて、私のお気に入り、敵役の魔女がなかなかいい。出番は最後の方だけなのだけど、すばらしく存在感のある悪役ぶり。ファンタジーとして文句なしの華(笑)を加えてくれた。

カップルから家族連れ、さらにただの映画好きまで、守備範囲の広そうな作品。

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