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2008.03.02

「アニー・リーボヴィッツ」

写真家のドキュメンタリー。NHKの番組と言われても納得できてしまいそうな作品だけど、映画館で上映している。これを映画にできる理由はもちろん、このポートレート写真家が撮ってきたのが有名人ばかりだから。
それにしても、映画屋さんたちもあの手この手で目新しさを演出するのに熱心、ということだろうか。以下ネタバレ。


この映画は、アニー・リーボヴィツと関わった多くの人々へのインタビューでかなりの部分が構成されている。その関係者の誰もが異口同音に口にするのが、彼女の場に溶け込む際立った才能だ。被写体が仮面を着けているうちは、伝える価値のある写真は撮れない、ということだろうか。

映画の前半は、その忍者のような才能を生かして音楽関係の有名人の素顔を撮ることで次第に名を知られていく彼女の出世物語だ。ポーズをとって取り繕った写真ではなく、一瞬垣間見える本当の顔を撮るのだから、評判をとるわけだ。

中盤は、自身も有名になった彼女が、さらなる活躍の舞台で自由なアイデアを形にしていくお話しとなる。でもこの部分は、彼女自身あまり楽しそうではない。おそらく、写真に与えられる評価が、被写体であるセレブの価値なのか、それとも写真家としての彼女に対するものなのか、よく分からなくなっていたのではないか。有名であること自体が価値となる世界で、その戸惑いは尤もなものだ。

後半は、得難い友人であるスーザン・ソンタグの話しが中心。この二人がパートナーであるということを私が知らなかったためか、ここは少し分かりづらい。米国人には当然知っている話なのだろうか。

思い出しながら感想を書いていて、大したことを書けないことに今気付いたということは、たぶん私には難しい映画だったのかもしれない。ただ、大量の写真を見せられて、写真というのがどういうものか、その感覚だけは少々残ったので、それでよしとしたい。

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