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2008.01.12

見かけの公平・格差の固定化

先日、杉並区の公立中学校で、塾のノウハウを導入した補習を有料で行おうとしたところ、都の教育委員会が反対を唱え、計画が頓挫しているというニュースがあった。

あちこちのblogで取り上げられたようだが、その多くは、「才能とやる気に応じた学習機会」と「形式的公平」との葛藤としてこの問題を捉えていたように思う。

私はこの問題をむしろ、私立校と公立校との間の格差の固定化として考えたい。

私立校の生徒は公立校に比べて、親の学歴・収入も高く、様々な学習の機会も多く与えられていると言って差し支えないだろう。このことが、高学歴・高収入層の再生産を促進し、格差を固定化するとの懸念が、ひと頃盛んに言われていたと思う。
確かに、私立校において今回の補習のような試みがあれば、特に問題なく実施されるだろう。先へ進める生徒は、他に気兼ねすることなく前へ進むことが出来る。

これに対して、公立校の優秀な生徒には、そうした学習機会が与えられないとすれば、公立校と私立校との格差、高学歴高収入の親とそうでない親との格差は、次の世代にも引き継がれる。つまり、格差が固定されてしまうということにならないだろうか。


格差の固定化を避けるためには、公立校の優秀な子どもにも、それに見合った学習環境を公費で与えることが必要であるはずだ。

今回の都教育委員会の行動は、そう考えると不可解というしかない。彼らは、親の格差が制度的に子に引き継がれることを容認するのだろうか。

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