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2007.10.28

「タロットカード殺人事件」

スカーレット・ヨハンソンとウッディ・アレンの掛け合いを楽しむ探偵コメディ? 女の図々しさと図太さ、男の情けなさと一途さを、二人がうまく表現している。とでも観ればいいだろうか。ウッディ・アレンの饒舌が気にならない人には、そこそこ楽しめる小品。以下ネタバレ。


お話しの筋からすると、この映画はたぶん、最初は根も葉もないヨタ話で事実とはほど遠いものであっても、しつこく追いかけて検証を続けるうちに一片の真実に突き当たるものだ、という風なことをいいたいのかと思う。原題は"SCOOP"だそうだから、製作者の想いはその辺りにあるだろうか。

けれども日本に持ってくると、ウッディ・アレンの喋りや、スカーレット・ヨハンソンのお色気方面に目がいってしまうのはどうしたことか。そんなところ観てるのは私だけですかそうですか。饒舌な台詞には仕掛けがあるのかもしれないけど、それを十分楽しめるほど英語をよく聞き取れないのが残念。

ちょっと良かったのが結末。悪役の英国貴族様が警察の前で、水難事故に見せかけて殺した恋人のことを涙に暮れながら話している決定的な場面に登場して、「私、水泳部の主将だったの」と朗らかに勝利宣言するスカーレット・ヨハンソン。そのあっけらかんとした態度に近頃の女の強さが見える。湖に突き落とされた程度ではとうてい死んではくれないのだ。

同時に、仮とはいえ娘と呼んだ彼女を救おうと焦るあまりに交通事故を起こしてあの世へ旅立ってしまうウッディ・アレン。その独り相撲ぶりに今も昔も変わらない男の情けなさが見える。が、弱さの中に一途さが光って見えるのがよい。それを押し隠すように、安っぽい手品で人を笑わせる日常をこの世でもあの世でも繰り返す彼の達観に、何か感じるところがあれば、観てよかった映画ということになるだろうか。

可とも不可とも言い難いけど可としておきたい一本。

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