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2007.10.07

「パンズ・ラビリンス」

戦争映画では、日常は見過ごしがちな人のいろいろな側面が露わになるけれど、この映画も例外ではない。ただ、それを普通に言葉や行動として描くのでなく、少女の幻想の形で寓話的に描いているところが印象に残る。秋にふさわしい翳のある魅力を湛えた一本。以下少しネタバレ。

 

戦争、といってもピレネー山中(たぶん)で高々50人くらいの小さな部隊が同数程度のレジスタンスと繰り広げている戦闘だ。そこでは生身の暴力が表に出てくる。
思春期前の少女を触媒にした幻想の世界は、一見それと無関係に、寓話にありがちな三つの試練を少女に課するのだが、それは実は、現実世界の不条理に対置する観念を示している。

と思いたいのだけど、ここは難しいところ。

三つの試練を言葉に置き換えることはそう難しくはないけれど、果たしてそれだけかという疑問と不安が残る。様々なイコンが絡んでいそうで、私にはその全部はとてもわからない。分からなくても記憶しておいて、それに呼応する現実に出会ったときに思い出す、という対処が、私には相応というものだろうか。

結末はあまりに印象的で、これを正しく書くことは私にはとてもできない。ここまでもよく出来ている映画だと思うけど、この結末がこの作品の全てだ。
 

私はこういう小暗い雰囲気の作品に惹かれやすいとはいえ、それを割り引いても、名作の部類に入れてもいいのではないか。

記憶に残る映画になりそうです。

 

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» mini review 07076「パンズ・ラビリンス」★★★★★★★★☆☆ [サーカスな日々]
解説: 1944年のスペイン内戦下を舞台に現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女の成長を描くダーク・ファンタジー。『デビルズ・バックボーン』のギレルモ・デル・トロ監督がメガホンをとり、ファシズムという厳しい現実から逃れるため、架空の世界に入り込む少女を通じて人間性の本質に鋭く切り込む。イマジネーションあふれる壮大な視覚技術を駆使して生まれたクリーチャーや深く考察されたテーマに根ざした巧みな演出が衝撃的。 [ もっと詳しく ] (シネマトゥデイ) 原題 EL LABERINTO ... [Read More]

Tracked on 2007.10.10 at 08:51 PM

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