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2007.08.18

「ベクシル」

不気味の谷のムーミン一家。というよりマペットかな。その男形と女形のマペットがチッスですよ。チッスしますよ。ビニール製の二体の人形を絡ませたアダルトビデオ(そんなものがあればだけど(笑))を見せられたような困惑が横溢します。以下すごくネタバレ。

 

人間の映像を除けばそう悪くない出来だと思う。メカトロニクスの描写はやっぱりCGの威力が一番出るところ。そこは悪くない。ジャグというものの映像は迫力十分。「デューン 砂の惑星」に、こういう怪物が出て来たかも。その機械版というべきか。
ということで、映像には観るべきところと目を瞑っておくところがはっきり分かれた。「見立て」が得意なわしら日本人は、人間が写っているシーンは適度に脳内変換して、たぶん問題なし。
 

お話しは奇想というべきで、とてもじゃないが無理があるけど、そこを飲み込んでしまえば案外悪くない。滅びが好きなわしらには受けそうだし。ただ少し、受け狙いのテンプレーを多用し過ぎた感じがあって、その分感動は減退する。それと、もう邦画の絶対的な特徴というべきだけど、リズム感のなさはどうしようもない。

キャラクタは、描きこみが足りない感じがするけど、もしかするとCG顔のせいで損をしているだけかもしれない。主役級の登場人物たちはとりあえず置いといて、町内会長さんみたいな人の「敵を欺くには」的な戦術眼がいい。血の気の多い仲間に好きなように陽動させておいて、本当の実行部隊は正面からなにくわぬ顔で侵攻。その上、陽動の情報をわざと流しておいて敵の油断を誘う。しかも武器のアイデアは陽動部隊のそれをちゃっかり借用(笑)。
この食えない町内会長さんをもう少し描いてほしい気もした。そんな人物がいるのに、10年間もハイテク鎖国するなんてとうてい無理、という矛盾が難点か。

この映画はつまるところ、冒頭の特殊部隊の強襲の場面と、ジャグがのたうつ様子とを観にいく、というのが正しい楽しみ方でありましょうか。

 

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