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2007.06.02

「300(スリーハンドレッド)」

マッチョな映像美を堪能する映画。それ以上でもそれ以下でもないが、一見の価値はあると思うくらいに美しい。以下多少ネタバレ。

 

マッチョといっても、根性系とか筋肉系のそれとは違って、長い修練を経た戦闘のプロフェッショナル達のマッチョさ。だから、汗みずくで泥臭い感じは薄く、その分、スパルタの王と兵達の心がこちらに透き通ってくるよう。

お話しはシンプル。現実をかたちづくっている不条理を切り捨てて、理想を中心にすえた淀みの無い展開。裏切り者や卑劣漢でさえ、その流れの中にきちんと位置づけられている。一糸乱れぬ展開で全てが予定された調和に至る。

だから、この映画を観ても涙は出ない。感情の盛り上がりもない。ただただ映像の美しさの中で心地よく血しぶきを見つめながら時間が流れて行く。
あえて挙げれば、最後のシーンが少し感動的。ここに来て初めて、300人の英雄達の生きた意味が伝わってくる。それは美しさとは違うもので、この映画の中ではやや異物のような感じがあるけど、なるほどこの映画の締めくくりにはふさわしい。

ちらと「シン・シティ」を思い出した。映像美に登場人物の美学を重ね合わせている点で似ている気がする。原作が史実とコミックの違いはあるにしても、処理の仕方は似ていると思った。字幕も同じ林完治。

 
人のどろどろに倦んだときに、超お勧めの一本。
 

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