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2007.03.24

「ホリデイ」

「元気をもらいました」というなんだか出来合いの台詞を思わず言ってしまいたくなるような、いい仕上がりの映画。「王子と乞食」のように環境を入れ替えてみた二人の女性が交互に描かれて、2つのお話しを1本の映画の中に詰め込んだ密度の高さを味わえる。それぞれ関わりのないストーリーのはずなのだけど違和感がない。それはたぶん、恋に破れた直後の痛みと新しい出発という共通の要素があるから。

展開のリズムも良く、魅力的な脇役も幅広い年齢層(笑)からたくさん登場して、まるでいい映画を2本見たような満足感。今年前半のベスト3に入ることは間違いない。以下ネタバレ。

 

アマンダを演じるキャメロン・ディアスは相変わらず喋り捲る女。仕事では大成功だが、家庭の幸せを知らない。そういうタイプには、川の字(笑)の幸せを。
一方、ケイト・ウィンスレットが演じるアイリスは、3年も片想いを続けて結局他人に取られてしまう引っ込み思案な女。そんなタイプには、励ましてくれる年配の隣人とユーモラスで実直な男友達。
絵に描いたようなパターンなのかもしれないけど、何の無理も感じさせない運びがうまい。本当にちょっとした伏線、一瞬のカットやしぐさが、後でぴったりと生かされてくる。
ナンシー・メイヤーズという監督は、オフィシャルサイトの言葉を借りれば「恋愛映画の名手」だそうだけど、この映画でも遺憾なく本領を発揮している。

当事者の気持ちの動きをよく掴んで、的確に表現させていることはもちろん、当事者の周囲のキャラクタづくりと配置も絶妙。そのおかげで、恋愛ものが陥りがちなどろどろ感や切迫感が薄まって、多くの人の共感を集めやすく、良い意味での生活感を少々盛り込んださっぱりした感じをうまく出している。それでいて、焦点はぼやかさずに最後まで持っていくこの手腕は、やはり非凡というべきだろう。

クリスマス前という年末進行時に2~3週間も休暇を取れるということの非現実感を軽くスルーできれば、日本人にも完璧に楽しめる。
誰にでも、特に女性には、お勧めできる一本でした。

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