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2007.02.17

「生む機械」発言の捉え方

忙しさのあまりしばらくネットを見ず書かずだった。それで、随分タイミングをはずしてこの話しについて書くことになってしまったけど、人によって見方が違うようなので、自分のこの時点での考えも一応記録しておこうと思う。

大方の反応は、生理的な反感だったようだ。人をばかにするなということだろう。反感に少し理屈を付けてみる意見もあった。女性だけに少子化の責任を押し付けている、などがそれだ。
発言を擁護するような意見もあった。人間機械論というのだったろうか。あれを持ち出して、人間を機械に例えるのは別におかしいことではない、というものだったか。

このうち、人間機械論風のお話しはまるで的はずれだ。件の発言に一斉に反発した女性たちだって、体調が悪くなれば薬を飲んで直そうとするのだから、人間の体が生化学的あるいは力学的な分析や入出力の対象であることなど言われなくても知っているだろうから。
あの発言が引き起こした反応の由来は、そんなところにはないのだ。


さて私の考えはといえば、あの発言はやはり問題があると思うのだけど、その理由は、ごく単純に、人の尊厳を傷つけたと思うからだ。
どのように傷つけたかというと、他人は自分の命令や指示どおりに動くものと、あたりまえのように言い放ったのと同じだから。それで反発するなという方が無理。

機械というものは、人が指示を出しさえすれば指示通りに動く。そのように作られている存在だ。その機械に人間を例えたことの裏側に、世間は、発言者の「他人は自分の指示通りに動いて当然」との意識を嗅ぎ取ったのではないかと思う。

なるほど発言者は勉強家で権力もある偉い人だろうから、周囲が自分の指示通りに動くことは日常の風景なのかもしれない。けれども、彼にそれほど近くない、どころかまるで縁のない大多数の人たちは、彼の指示があったからと言って、自分がそのとおりに動かねばならない謂れなど、全くないと感じている。

その、彼我の意識の違いが、このたびの世間の反発という形で表れたのではないか。

偉い人、特に、自助努力に対する当然の対価としてその偉さを手に入れたと思っている人たちは、気の毒なことだが、本当に気を使わなければならない。自分も相変わらずただの人間だということに。

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