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2007.02.24

「バブルへGO!」

オフィシャルサイトにある作り手の独白が、この映画をよく表している。

もしもタイムマシンで好きな時代に行けるとしたら、あなたならどこに行くだろう?
ロバート・ゼメキスは1955年のアメリカの地方都市を、角川映画は戦国時代の越後の国を、浅田次郎は昭和30年代の新中野を、そしてホイチョイはバブル絶頂期の1990年の六本木を選んだ。
バブル時代の、名前どおりのバブリーな表層とは裏腹に、バブル男である主人公が見せる意外に古い男女観が懐かしい。一方、バブルとは無縁の現在の若者である彼女が見せる、あっけらかんと大胆な男女観がこれまた可笑しい。

考えてみると、バブルの頃はまだ、奥ゆかしさとか生身の感覚とかが、多少は生き残っていたのだった。そうした感覚を含むひとつのパラダイムを破壊しつくしてきたのがこの15年だった。バブルの時期はその意味で、ひとつ前の時代に属するものだとは言えると思う。

そういうわけで、作り手の(自らの全盛期を振り返る)懐古趣味に付き合わされて、なんだか居心地の悪さを感じる映画。おまけに結論は、家族に回帰しようとかいう、冴えないお話し。

こうしてみると、本当にわしらは、作り手が懐かしがる時代とは、はっきり断絶した時代に生きていることに気付く。自分の現在地を確認するのに、たいへん役立つという点では評価していい映画。

もちろん、この映画どおりの世界を生きている人は、それはそれで幸せなのだろうから、特に言うべきこともないのだが。

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