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2007.01.08

わかっていても直せない悲しい現実

日経本紙 経営の視点 「「電子立国」日本の悲しい現実」

昨年末に日立の首脳に「エルピーダは復活したのに、なぜ日立はできないのか」と聞く機会があった。答えは「エルピーダの技術は今でも日立の技術に負う部分が大きい」とのこと。仮にそうなら、それほど素晴らしい日立の技術力がなぜ業績に反映しないのか、経営陣は自らの胸に問いかける必要がある。
かつて世界トップ水準を誇った日本の一人あたり国内総生産は、今では・・・欧州各国のなかでは中位レベルになってしまった。理由は様々だが、一因はIT化という大きな波を日本経済がうまくとらえられず、その象徴として電気産業の不振があるのではないか。
正月に「ITロードマップ 2007年版 野村総合研究所技術調査部」という本が出ていてざっと眺めてみたのだけど、その中で、EMP(Enterprize marketing Platform)実現に向けた課題の第一として、「属人的な経験知(暗黙知)をビジネスルールとして明確に認識し形式知として可視化すること。ただし、すべての経験知が正しいとは限らないので、今までのマーケティング手法を改めさせるメンタル面の課題も出てくる。」という指摘があった。

課題として前向きに解消していければいいのだけど。

こうした、ローカルな手法やルールに対するこだわりは、特定の事業部や管理責任者の既得権と結びついているから、結構やっかいだ。全体最適の理念は、そういう相手には通じない。

原因がはっきりしているのに是正できないでいるうちに、この問題は高コスト体質のかたちでボディブローのように全体に悪影響を及ぼす。これだけ長い期間是正できないとすれば、貯金をすべて吐き出して危機に至るまで、おそらく是正されることはないとも思える。

「IT化という大きな波をうまくとらえられ」なかったのは、必ずしも電気系企業だけの問題ではない。「原因がわかっていても直せない」現象はあちらこちらにあり、それが希望を失わせ、直そうとする意欲をさらに削ぐ Death Spiral になっているのではないか。


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