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2006.11.19

「プラダを着た悪魔」

ファッション誌の編集部を舞台にした新人社会人の青春映画。楽しめます。

原作の小説があるらしい。著者がヴォーグ誌の女性編集長のアシスタントをつとめた経験を反映して書いたとされるこの小説は2003年にベストセラーになったそうな。だもんだから、ファッションに興味のある多くの女性の、楽屋裏見たさも十分くすぐる魅力がある。

かつてはBSで「ファッション通信」なる番組を見ながらプログラムのコードを書き、いまはiPodでvogue.comのビデオポッドキャストを見ながら電車の退屈を紛らすわしも、この映画を観る資格くらいはあるだろうか。もっとも、デザイナーやブランドの名前自体はほとんど覚えないから、ミランダのアシスタントは務まらないが(笑)。

この、メリル・ストリーブ演じるミランダという人使いの荒い編集長の生き方が、もしかするとこの映画の最大の魅力。仕事のためならためらわず他の全てを犠牲にする徹底振りが気持ちよい。アンハサウエイ演じるアシスタントの成長は、もちろんお話しのメインストリームなのだけど、それはこの鬼編集長の鬼ぶりと二人三脚で展開してこそ。


ところで、コンテンツを生み出すには金がかかるものだけど、この映画を見ていると、なぜそれほどの金がかかるのか、なんとなくわかる。世に出されるたったひとつの表現の裏側には、中止され不採用になった数知れない候補作の屍が累々と横たわっているのだ。その全てに金が掛かっている。ブログをはじめとするUGCのように、なんでもとりあえず表に出してしまうものとは成り立ちが違う。

ミランダのような人間が、独裁的な権力を振るって最良のものだけを選び抜く編集という行為は、事の是非はともかく、どうやっても高くつくことになるわけだ。ファッションを事業と捉えている経営者は、なんとか経費節減したいのも当然。

というわけで、お話しはクライマックスへ。この辺りは、ミランダの周到な権力保持の方法が見られて、クリエイティブな仕事を継続する秘訣のようなものがちらりと見える。

と、いろいろ勉強しながら(何が)アンハサウェイの着せ替え人形ぶりまで楽しめてしまう、案外お得な一本。

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Tracked on 2006.11.29 at 10:39 PM

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