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2006.09.03

ハイテンション

何か少し踏み込んで書いただけで重大なネタバレになりそうなので、あまり書くわけにもいかないけど、少しは書いてしまうので、以下ネタバレです。観るつもりのある人は読まないことを強くお勧めします。


怖さの演出はお決まりの手法だけど十分よくできていて、たしかに「ハイテンション」だし、ビデオで明かされる衝撃の真実という謳い文句も裏切らない終盤の展開だ。その衝撃の真実に符合するいくつかのシーンも事前に埋め込まれていて、観終わった後、それらの符号にはじめて気付かされたりと、終わってからの話の種も埋め込んでくれている。
というわけで、作り手はこれをミステリ的な要素も入ったスプラッターとしてきちんと作ったと言っていい。

そこまででやめておいてくれれば、これはどこかで以前見たような、割とよくできた一本と書いておわりにするところだ。ところが作り手は、その地点を通り越して、最後に本当のテーマを投げつけてくる。


この映画で見るべき部分があるとすれば、それはスプラッターでもミステリでも衝撃の真実でもなくて、最後のワンカットだと私は思う。全編がそこへ向けて仕組まれており、しかも直前までそこから意識を逸らすように手を打っている。
そして最後のあのカット。

正直、私はぞっとした。

本当のテーマを最後の一瞬で鮮やかに示してそこで終わる印象的な締めくくり。怖いだけでなく、後を引く。悪い夢でも見そうだ。後になって、テーマに相当する言葉もさりげなく作中に潜り込ませてあったことに気付いて、観る側は作り手の意図に確信を持つことになる。

この辺り、作り手側のうまさがにくい。


夏といえば怪談の季節だけど、人の心の奥には怖~い情念が潜んでいるものなのだなあと、ひんやり涼しい気分になった。

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