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2006.07.16

パイレーツ・オブ・カリビアン

副題は「デッドマンズ・チェスト」。
朝10時の回はネット予約者で既に満席。次の13時、16時もほぼ一杯でいい席はない。やむなく19時の回をやっと予約。

作品の方は、その人気を裏切らない、実に楽しい出来。
善悪の二分法に囚われずかといって曖昧なグレーでもない、明暗を抱える人物達が交錯する異世界が展開する。以下大幅にネタバレ。映画を楽しみたい人は読む前に観るべし。
 
 
 
比較的「普通の人」オーランド・ブルームを除けば、キャプテン・ジャック・スパロウを筆頭に、主要な登場人物全員が男も女も癖のある人ばかり。
その中で、一番普通の人・ブルーム君が「運命を変える者」に位置づけられているところが、わしら普通人たる観客の心を捉える。うまいよなあ。ていうか定石。(もちろん、この人にも劇中の人物名があるのだけど、ブルーム君としか覚えられない(笑)ので、この名前で呼びます)

このシリーズの主役は言うまでもなく、奇矯の人ジャック・スパロウ(のはず)なのだけど、この2作目では、その奇矯さの理由、隠された過去に少し近づいたのじゃないかと思う。
スパロウ船長の秘密に迫る鍵となるのが、ロマンの人(笑)デイヴィ・ジョーンズ。異形の外見や重々しい所作とは裏腹に、物語が進むにつれてわかってくるのが、その近来稀に見るロマンチストぶり。なにしろ・・いや、それは観てのお楽しみだった(笑)。

その内面のロマンチストぶりと、幽霊船の船長としての謹厳な恐怖との落差が、この人物をたいへん魅力あるものにしている。オーランド君鞭打ちの場面で、一切の説明抜きで見せる表情の動きと行動が、この人物に対する印象の切り替え点になる。ジャック・スパロウに匹敵するこの素晴らしいキャラクタが、本作を見ごたえのあるものにしていることは間違いない。

この飛びぬけた魂を持つ二人の戦いは、デイヴィ・ジョーンズの勝利で終わったかに見えて、なんと次作になだれ込むことに。

ワーグナーのオペラ「さまよえるオランダ人」は、呪いを解くことに身を捧げようとする女と、女の普通の一生という平穏を乱すまいとしてあえて女に背を向ける呪われた男との、表現の異なる愛の葛藤を描いたものだそうだ。オペラの方は、最後は成就によって幕を閉じるのだそうだけど、さて、このデイヴィ・ジョーンズは一体どんな結末を迎えるのだろうか。

復活するであろうキャプテン・ジャック・スパロウのシニカルに構えた大見得に期待しつつ、次作を待て。

  

ところで、エンドロールのあとに挿入されているあの、「ちょっ・・おま・・俺を忘れるなよ・・」的映像は、ちょっと笑えたけど、・・・あれ、次回作の鍵になったり・・・しないよね(笑)?

前半を盛り上げるためだけの、どたばたアクションにしては、あの土人の島のシーンは少し長すぎるし、物語の中での位置づけに脈絡がないので座りが悪いのが、なんとなく引っ掛かるのだけど。大仕掛けな伏線なのかな(微)。

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Tracked on 2006.07.16 at 03:37 PM

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