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2006.06.18

知恵と勇気と行動力

放送・通信の在り方に関する、私見その9

さて、この話をいつかはちゃんと記述しておかねばと常々思っていたのですが、それに取り掛かろうと思うと胸の古傷が疼くというか、平常心を保って書こうと思ってもキーボードを叩く手に自然と汗が滲んでくるのです。しっかり深呼吸をして、書きます。
日本の放送業界にはまるで期待できないことがよく伝わってくるエピソード。
読む方も、思わず手に汗握って読んでしまいました(笑)。

いやあ、放送業界の一部ってこうなのね。わしらは、こういう人たちの利益のために、自分たちの日常の便益を大幅に削り取られているんだなあ。

間に「編集」が入らずにこういうことが読めるブログって、やっぱりいいな。広まるわけだ。

 

さて、とはいえ、ビジネスの世界では、そういうevilなやりとりは日常ありがちなこと。古川さんの古巣の企業だって、もしかしたら一部にそういうことをしてきた人たちもいたかもしれない。大きな影響力を持つ企業なら、その影響力の一端を誇示するだけで、周囲にはたいへんな権力に見えてしまうものだ。その権力を振るうこと自体は、必ずしも邪悪とは言い切れない。

だから上の記事は、放送業界の邪悪さを責めるように読むのではなく、ただ、この業界には期待できそうにないという厳そかな事実(笑)を知り、かつ、その妨害工作を、古川さんがとっさの知恵と行動力、あきらめない執念とで、みごとに切り返して、より効果的な成果を得たという、希望あるエピソードとして読みたい。

    - - * - - * - -

てことで、あとは余談。

私のような一般人は、裏側がBML/XMLどちらであろうと、よりよい便益を提供してくれる番組プログラムを視聴すればそれでいいわけだけど、BMLのような日本だけに閉じた規格が、果たしてどれくらいの間、IPネットワーク上で進化し続けるプロトコル群に対抗できるのか、これはこれで興味深い話しになる。

実は私は、日本語の壁や制作プロダクションへの支配力は、結構強力な防壁になりそうだと思っているのだけど。
だから、Gyaoが韓国産のドラマを大量導入したのは、この防壁を迂回する、うまい戦術の一例でもあると思うのだけど。

この戦いの先はまだ読めない。それに放送業界内にも、これではやばいと思っている人たちは居ると思うし。
そういう人たちの受け皿を作って力を発揮させるのが、「ひいては業界のため」戦略のひとつとして、ありだろうか。
Who does it ?

    - - * - - * - -

日本の放送業界発と称する規格が、世界でどう見られているか、ひとつ前のエントリに事例がある。

放送・通信の在り方に関する、私見その8

韓国から提案されたワンセグ放送に類似したワイヤレス映像伝送方式とデータ放送がヨーロッパで標準として採用されようとしています。日本の提示する方式が国際競争の中で全く相手にされず、その立場を韓国が獲得している背景を真剣に受け止めるべきではないでしょうか?
私にとっては、世界からよりよい番組を見られるような環境が、日本国内で維持されていればそれでいい。IP放送が普及すれば、その環境は維持されるだろう。

海外でも戦わなければならない機器メーカーの立場にすれば、縮小のおそれの大きい国内市場と、新興市場の成長とを秤にかけて、そこで採用される規格を注意深く見ていることは容易に想像できる。彼らがいつまで国内onlyの集団にお付き合いしてくれるのか、私には予想がつかない。
機器メーカーの軸足が国内から国外に移れば、それは提供できる便益の低下という形で番組の質に反映してくるだろう。


というわけで、日の丸放送業界御一行様は、この先どうしていくつもりなのでしょうか。
ひとごとながら、ちょっと心配。

 

ああ、だからIP放送の普及を妨害しようとしてやっきになってるのか。


[追記]
デジタル時代を拒否するNHK

古川享氏が、この報告書について怒りのコメントをしている。別に私は答える立場にはないが、調達については、I通信機などには多くのOBが天下りしているので、他のメーカーと競争する民生品市場では安く売り、随意契約の「NHK価格」で利益を確保するしくみになっている。同様のからくりは、美術センターなどNHKの子会社にもよくある。タクシー代については、松原聡氏も「NHKのタクシー・ハイヤー代は月4億円で、霞ヶ関の全官庁に匹敵する」と『朝生』で怒っていたが、これでも昔に比べたら激減したんですよ・・・

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