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2006.04.16

Winny:思想より前にやるべきこと

Winnyトラフィック遮断の思想的な意味

話しの筋だけを検討してみます。

「出会い」にはさまざまの事故が起こり得るけど、それはエンドトゥーエンドで、つまり、個別に出あった個人同士が解決していって、決してそこから唯一不変の正解を導き出さないでね、とダムネットワークは言っている。なぜなら、今はそれが最高の解に思えても、ある日誰かが、もっといい方法を考えつくかもしれない。その時にその新しい方法を使えないと困るでしょう、ということだ。

そのような「多様で可変である人と人との出会い」というものがうれしくない、という人がダムネットワークを弾圧しようとしているのだと思う。

と以前書いていたessaさんが、
現在のインターネットは技術者やプログラマだけのものではありません。だから、この思想を無条件に継続すべきだとは私も考えていません。ただ、これを捨てる時は、できる限り多くのユーザが、それを捨てて何を失なうのかについて理解し、合意してから、捨てるべきだと思います。
と現在は書いている。そこには
Winnyベースのワームの出現の可能性を考えると、それに備え、いざという時にはすぐに発動できるよう準備しておくことは、インフラ提供者としての義務とも言えるかもしれません。
という状況の変化が背景にある。ここまでは納得。
 
 
ここから先、essaさんは、
しかし、それを一時的、例外的な処置と見なすのか、永続的な処置と見なしこれを前例としてインターネットが変質していくことまで許すのかどうかは、政治的な問題です。
と、Winnyのトラフィック遮断は一時的にはやむなしの方向で話しを展開していくけれど、その時点で触れなかったことがある。それは「Winnyを改良することでこの問題に対処する」という筋だ。

現実的に考えるなら、ワームの出現を抑制するためには、通信プログラムを改良すれば済む。・・・あんまり当たり前なんで拍子抜けするかもしれないが。
 
 
そもそも、Winnyに限らずあらゆる通信は、セキュリティホールを含んでいる可能性があり、ワームが出現することは避けられないと考えておくほうがよい。この問題への対処方法は、だから、「出現したら穴をふさぐ」でしかあり得ない。

身近なアナロジーを使って言うと、人が外界と関わりを持って生きるものである以上、その体がウイルスに感染することは避けられないけれど、その問題には、新しい抗体を素早くつくることで対処している、というのと同じだ。

リリース当初からセキュリティホールが全くない実装、というものは考えにくいから、その誤った仮定のもとで話しを進めるのは、どうかと思う。
 
 
さて、改良が許されない状況に置かれているWinnyだが、困ったことだ。他の通信プログラムと同様に、まず穴をふさぐ改良をすることが先だと思う。(穴が見つかっているのならば)。
Winnyの改良を事実上妨害している京都府警(とその後ろにいるしと達)は、直ちに危険な火遊びをやめ、改良に協力すべきだ。

そうそう、それが言いたかったんだ。(笑)
 
 
余談だけど、「Winnyは悪」という一方的な見解が公に言われるようになってから少し遅れて、「Winny経由の流出情報から○○の悪事がばれました」(○○は談合とか違法捜査とか)というニュースが流れはじめているのが微笑ましい。Winnyを巡るそういう構図は、かなり世間には理解されているのかもしれない。


[追記]
すんごい憶測だけど、むしろ逆の可能性もあったりして。製作者自身が、警察の意向どおりにwinnyを「改良」させられることを避けるために、プログラムの修正をしない取り交わしなるものを盾にとっている・・
陰謀は考え出すときりがない。

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