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2006.01.30

和をもって貴しとなす

「憲法論議で忘れていること」 日経本紙 インタビュー領空侵犯

今日の記事は脳科学者の茂木健一郎さんへのインタビュー。英国のコモンローの英知を引きながら、日本の憲法論議における条文主義を批判している。

記事では「人口頭脳の失敗」という言葉で、人間の知能・知性は、ルールの集合体では書けないということがすでに明らかになっている、としている。確かに、単純な機械的操作で人の知恵に比肩するものをつくろうとするのは、少なくとも現時点では無理そうに思える。

この記事の面白いところはその次だ。記者のやや強引な誘導に、いい答えが返ってきた。

茂木:「どうでもいいことは規則で決めておけばいいが、人の生き方とか国の運営の仕方とか、根幹にかかわることほど、実は明文規定などできるはずがないんですね」
記者:「日本にも「見えない憲法」があって、その第一条は「和をもって貴しとなす」でしょう」
茂木:「(聖徳太子の)十七条憲法を日本の憲法の方言のひとつとして考えようというのは、いい話ではないですか。自分たちはこういう人間だとリアルに見つめ直すことでしか、日本人にとっての憲法は見つからないのではないでしょうか」
毎日新たに起こる課題に、教条的な押し付けや思い込みで反応して軋轢を生むのではなく、穏かに議論して進む道を探っていくこと。それが、太子がわしらに残してくれたものだと思う。

憲法のような生活の根幹に関わるものを考えるときはとりわけ、どこかの時点で偽善や条文主義を捨てて、「自分たちはこういう人間だとリアルに見つめ直す」ことが、確かに必要かもしれない。

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