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2005.11.20

企業内のソフトウエア利用と広告モデル

「なぜサービス重視へ転換?」 日経本紙「そこが知りたい」

スティーブ・バルマーへのインタビュー記事。マイクロソフトのサービス重視戦略の話し。この話し自体はすでに、ビル・ゲイツが従業員に宛てた電子メールについての論評というかたちであちこちで取り上げられている。
記事の中身を要約すれば「Google対策」ということに尽きるのだけど、最後の一節にバルマーの本音がちらりと見える。

ソフトの成長性に見切りをつけたのか。

「ノーだ。成長速度は広告の方が速いが、金額ベースで広告がソフト販売を上回ることは当分の間ありえないだろう。売上げの七割は企業向けソフト販売だが、それに広告を掲載するのは難しい。ソフト販売をやめることはあり得ない。」

それは一面で正しいといえる。
しかし、問題は、バルマー自身も言っているとおり「近い将来、消費者向けのソフト事業とは、(消費者の利用料を事実上、肩代わりする)広告事業そのものになる」点にある。

ここでバルマーは「消費者」という言葉を不用意に使っていると私は思う。中小零細企業は、この消費者の中に入るのか、それとも従来どおり法人のカテゴリーに入れて考えて構わないのか。

売上高が数十億円程度の企業はもとより、数百億円程度の企業にとっても、従業員が使うソフトウエアの保守はかなり重荷になっているはずだ。この解決に向けて、シンクライアント化が徐々に進んでいるわけだが、この方向のさらに先には、Googleが推し進めている「ネットのあちら側」戦略が見えている。

その部分をGoogleが法人向けにどんな形で開放するのかはわからないが、必ずしも有料であるとは限らない。企業向けのソフト利用サービスに広告を載せることには、利用者側から抵抗感があるとする考えは古くからあるが、果たしてどうか。

入退室管理が厳格な大企業本社ビルと違って、普通の中小企業では、生命保険やヤクルトのおばちゃんが建物内をうろついているのは珍しいことではない(笑)。それと同様の感覚で、イントラネットにクレジットカード会社や自動車保険の広告が控えめに載っている状態を想像することはできる。さほど遠くない未来において、そうした若い感覚の企業は、ソフトウエア利用において一般消費者と同じ行動をとる可能性があるのではないか。

仮にそこまではいかなくても、一般消費者向けに無料提供されるソフトの機能が、企業向け有料ソフトと遜色ないレベルに高まってくれば(それは時間の問題だ)、企業向けプロダクトに対する値下げ要求は相当程度強まらざるを得ないだろう。

その点で、バルマーの認識はやや甘いようにも思える。単にとぼけているだけかもしれないが(笑)。


いずれにせよ、わしらソフト利用者側としては、よく見極めて無駄金を払わないようにすることで、横に並んでいる他社との差別化を意識するという点で、これまでどおりの努力を続けることは必要だ。

おお!なんだか真面目であたりまえな結論だな。

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