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2005.10.30

ヴェニスの商人

俳優の演技力と、美しい背景に彩られた演劇的な映画。緊張が持続して途切れないのは、ストーリーの取捨選択がいいからだろうか。

シャイロックを演じるアル・パチーノが、公式サイトでいいことを書いている。短い全文をのせたいけど、結びの一文だけ。

何かを求めて行動するとき、人は、時に行き過ぎたこともしなければならないんだ
解説を読むと、アル・パチーノはシェイクスピアに深い想いがあるようだ。「ヴェニスの商人」はユダヤ商人を醜く描いたものだと思っていたけど、最近は違う視点から再評価されているらしい。その意味でも、観て損のない映画になっている。

その他にも、アントーニオ役のジェレミー・アイアンズ、バッサーニオ役のジョセフ・ファインズ、ポーシャ役のリン・コリンズがそれぞれの役柄の解釈を載せていて、映画を観た後で読むと興味深い。

役者だから当然なのだろうけど、こうして自分の役について現代的に消化して臨むからこそ、密度の濃い奥行きのある劇ができるのだろう。

さらに、役者のアップや自在な視点の移動、次々に切り替わる背景など、演劇では味わえない映画のよさがシナリオと役者の演技を引き立てて、いい具合に仕上がっている。

実をいうとそれ以上に、原作はほとんど忘れたまま観にいったのがよかったかも(笑)。
 
 
ところで、「ヴェニスの商人」でネットを検索していたら、こんなサイトがあった。

「シェイクスピアの『ヴェニスの商人』なんぞ、我がヴェネツィアでは起こり得ない話です。あの劇は当地では嫌われて、上演されません」――ヴェネツィアの人の激しい口調に驚いた経験があります。
塩野七生さんが「海の都の物語」で描いたヴェネツィア人の気質からすれば、さもありなん。英国人には耳の痛い話し。

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