チャーリーとチョコレート工場
痛快で後味さっぱりのファンタジー。以下ネタバレありすぎ。
まず町の軸線上の一等地に立つわざとらしく傾いだぼろ家がファンシー。
次に、チョコレート工場のオーナー、ウィリー・ウォンカの変人ぶりがファンキー。
そして最後に、末永くみんなで幸せに暮らしましたのオチがファンタスティック。
いけすかないお子様たちとこの親にしてこの子ありと思わせる親たちのキャラづくりに、嫌悪感を掻き立てられてうずうず。そやつらがひどい目に会うのを見てうっとり。
という、とても良くできたお話しの展開。つい嵌められます。
が。このお話しの良さはそんなところだけにあるのではない。
一番良いと思ったのは、実は始まって間もないシーン。拾ったお金で見事ゴールドチケットを引き当てたチャーリー少年が、工場見学に行って来いという家族を前に、「これ高く買う人がいるはずだ。家にはお金がいるんでしょ。」といじらしくも言ったときの、じいちゃんの骨のある言葉が鮮やか。
「お金というものは毎日山ほど刷られている。それに引き換えこのチケットは世界にたったの5枚しかない。見学に行って来い。」
これいい台詞だなあ。やせ我慢という言葉はこういうときのためにあるんだ。偉いぞじいちゃん。よくぞ言った。
というわけで、最初にがつんと爽快な気分になって、後は素直に勧善懲悪を楽しめばいいようにできています。この展開はうまい。
さて、おわりの方にも見せ場はある。ウォンカ親子の和解なんだけど、これは映画的にはややしっくりこない。少しわざとらしいのだ。原作にはないらしいから、少し冒険だったか。
しかし、難しいことは抜きにして、このウォンカ(父)役がク、クリストファー・リーですよ。ジョニー・デップとクリストファー・リーが、和解する親子を演じるですよ。
うははは。お互い腹の中では舌をだしているに違いない。うへぇ(笑)。
そこに仲を取り持つフレディ・ハイモア君の爽やかな笑顔が絡んで、ここは近頃稀に見る怪場面となっております。
出だしの金言、中間の勧善懲悪、おしまいの怪場面と、まさに見所満載。
必見と言ってよいでしょう(笑)。
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