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2005.08.15

敗戦の日の雑記

今日のNHK「これからの日本」は、長いかと思ったけど最後まで見てしまった。簡単にメモ。


「和解」とは何か、という点が一番印象に残った。
最初の問いはそこに立てるのがいいと思う。

盲目のまま象を撫で回すの愚を避け、目的である「和解」について明確に認識し、盲いた目を開いた後に、象について考えるのがいいと思う。


誰にも負けないほど一生懸命象を撫で回してはいるが、肝心の目が開いていない。それが櫻井よし子さんについての印象だった。
だから、わしらはその愚を犯すまい。

もちろん、撫で回しながら資料を集めてくれるのは全然構わないんだけど。反対側の人たちが集めた資料と一緒に使わせてもらうから。

町村外相の発言には、国対国の関係に責任を負っている立場の者としての自覚と節度が感じられた。そこが、責任のないジャーナリストとの違いか。


後半の年寄りの印象的な話し。

あの戦争に意義を感じて死んでいった兵隊なんかいない。こんなつまらない戦闘行為、こんな戦争で死ぬなんてくやしい。犬死だ。
そう思っている者がほとんどだ。
靖国を語るときに「英霊」という概念がよく出てくるようだけど、この老人の述懐を聞く限り、英霊概念はまやかしだと言える。

自分の親に聞いた話からも同様のことを感じたのだが、英霊だとか威勢のいいことを言っている人は、旧軍隊の中で比較的いい待遇を受けていたか、ひどいのになると陰でうまい汁を吸っていたか、そういう者が多いのではないか。

この老人の意見について、櫻井よし子はだんまり。ずるい、というか賢い奴。

靖国というものは、どうも一部の人に都合のいいトリックとして使われてしまっている感が強まった。


全体を通して、議論の背景が二つあると思った。民あっての国か、国あっての民かという異なる視点がそれだ。この二つの間には、埋めようのない溝があるように感じた。
とはいえ、民も国も、お互い無くしては成り立たないのではあるわけだから、軸足の置き方の違いと言ってしまえるのかもしれない。

まあ、その違いも含めて、「和解」とは何か、なんだけど。
 
 
 

NHKの番組ではないけど、関連で。

新世代の66%「米朝戦争の際、北朝鮮に肩入れ」

 「米国と北朝鮮の間で戦争が起こる場合、どちらの肩を持つか」という質問に対し、「北朝鮮に肩入れする」と回答した新世代が65.9%に達した。

 「米国に肩入れする」という回答は28.1%、分からない・無回答が6%となった。しかし、「就職か移民などによって外国に行く場合、どの国に行きたいか」という質問には、北朝鮮と回答した新世代は1人もいなかった。

 その反面、米国は16.8%と2位、日本が15.3%と3位、1位はオーストラリアの17.9%だった。イラク、イラン、ベトナム、ペルーという回答も出たが、北朝鮮はなかった。

「表と裏」という本をちょうど読んでいるところなのだけど、上の記事など見るに、建前と本音の使い分けは日本に特有のものではないことがJUSTわかる。

こちら経由



[追記]
「干からびたチーズ」という政治的言語

サブカルでも食べ物でも音楽でも、このような鈍感さがいつのまにか、我々を取り囲んでいる。そして、鈍感さは正確さとして自らを正当化している。正確であることによって鈍感であることを隠そうとしている。我々を歴史から遠ざけるのは、この正確さと鈍感さなのです。
essaさんはこの一文を郵政解散の一場面を捉えて書いているけど、普遍性がある鋭い指摘なので、戦争と和解について考えるときもそのまま当てはまると思いました。(というか、essaさんは郵政解散の話しを装いながら、本当はこのテーマについて伝えたかったのでわ?(笑)と憶測。うまい言語化に感謝。)

「事実を正確に知ろう」という言葉は、一見、反論しづらい正統性があるけど、鈍感さを隠すための正確さに化けやすい。あえていうと「情報ヲタク」に陥りやすい。そして、正確性や無謬性の追求がいつの間にか自己目的化する。鈍感さに拍車がかかり、問題の真の解決からは遠のく。
NHKの番組中でもそれが見られて、案外あっさり馬脚を現わしてしまった人もいた。
なので気をつけないといけないな、と思うのです。不要といっているわけでは、もちろん、ありません。


[追記2]
靖国というコントローラー
なるほど。うまいなあ。

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