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2005.05.28

ミリオン・ダラー・ベイビー

簡潔で深遠。

日本公開より前に見た人の評に、「宗教映画」というのがあって、信仰心のない私はそそられて観にいったのだけど、どうだろう。欧米人と違って、生まれたときからキリスト教という宗教に囲まれているわけではないので、彼らとは違う感じ方をしたかもしれない。

また、アファーマティブアクションとプアホワイトの話しは、遠く東洋の住人である私には、理屈は知っていても実感はわからない。だから、それを深く感じ取ることはできない。

そうした制約はあるにしても、この映画が描いているものに、十分揺り動かされるところはあるし、高齢化社会において、より複雑な形で直面することになるのかもしれない。
なによりも自分自身の問題として。


映画の中で、神の僕であるはずのカソリックの神父(プロテスタントの牧師ではない)に、「教会も神も関係ない」と言わせ、さらに続いて言わせている言葉は、確かに宗教の根っこに迫るところがあって、深い。

一方、年老いた元黒人ボクサーは言った。

おれはそれで満足だ
そう。もっとも近しく当人を知る者は、皆満足なのだ。周囲で一般論を振り回す者の言葉は、観客には届いても、当事者には空しいのだろうか。

私はたぶん、輪廻の思想に思いのほか深く感化されているから、「満足だ」の言葉に比較的素直に頷くことができそうな気がする。西洋人はどうなのだろう。別の感じ方で、やはり頷いたのだろうか。

ともあれ、映画の方は、そんなややこしさは表面にあまり出さずに、乾いた描き方をしている。クリント・イーストウッドの、健全で穏健で保守的なセンスに、それがよく似合う。


さて、こんな書き方では、何の話かまったくわからない。
やはり観ないことには(笑)。

[追記]
穏健は間違いですね。「ダーティ・ハリー」の主役を穏健とはいえない。でもなんだか、年をとって少しイメージが変わったような感じはあります。

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