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2005.05.13

コーラス

  封切当初に見てはいたのだが、何か考えたり書いたりするのは「オレ様化するこどもたち」を読んでからにしようと思って置いておいた。
 
  公爵夫人を招いた合唱会で、ふてくされていたソロの少年モランジュが、先生の誘うような指揮に引き寄せられるように晴れ晴れと歌う様は、見ていて気持ちがいいものだ。言葉を介さなくても、おとなからこどもへ伝えられることは、なるほど、ある。少なくともこの映画が描く時代にはあった。

  しかし一方で、最後には学校に放火してしまう不良の子モンダンの現代っ子ぶりはどうだ。彼を見ていて、私は「オレ様・・」でいう「はじめから自立した」こども、おとなに対して臆せず等価交換を求める存在というものを、ありありとイメージできた。

  映画中では、モンダンは非主流であり添え物としての扱いだが、彼こそは、現代のこどもを考えるとき、最も重要な存在だ。人間味あふれる先生達も強権的な校長も、結局、彼を心服させることも屈服させることもできなかった。そういう存在が、「オレ様・・」が描くところの現代のこどもたちなのだ。

  「コーラス」の描く世界は束の間のノスタルジーに過ぎず、モンダンのような者が跋扈する世界こそが現実だとしたら、なんとも居心地の悪いことだと思う。

が、本当に現実はそうなのだろうか。この映画に素直に感動する人が多いのを見ると、「オレ様・・」の世界が世の中の過半を占めているとは、にわかには信じられないのだが。

身の回りのこどもはどうだろう?

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