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2005.05.05

九州ツーリング記050502


6:00
朝。よく晴れている。サンドイッチの朝飯を食べて、貴重品と水とクラッカーだけ入れた小さな鞄を袈裟に背負って韓国岳(からくにだけ)に向けて出発。キャンプ場周辺は、霧が晴れてみると、広いが何の変哲もない駐車場とお土産屋さん。昨日の幻想が嘘のよう。登山道はごつい石がごろごろで、丸太製の階段はあまり用を成さず登りにくい。朝早いが他にも何組か年配の夫婦の登山者がいる。世間話などしつつ追い越していく。皆本格的な出で立ちに大きなリュックを背負っている。こちらは軽装な分(と年齢分)足が速い。4合目下の傾斜が急なところがきつい。それ以降は徐々に楽に。登るにつれて視界が広がり、雲海が見えてくる。
頂上は旧火口の縁の一番高いところ。外側を見渡すと、韓の国まで見えそうなという名の由来どおり、絶景。カルデラ湖が3つ眼下に見える。一面の雲海の中に、遠く山の頂がいくつか顔を出している。振り返って旧火口の内側がこれまたすごい。恐ろしい高さの断崖が一気に火口原まで落ち込み、平らな火口原はかなり広い。昨日の草千里と同様の緊張感ある広大さが、垂直方向に展開している。
汗も乾いたので水を一口飲んで下山。時刻がある程度まわってきて、続々登ってくる人たちとすれ違う。年配者に、2本の杖を両手に持つ人が多いが、あれはかえって疲れそうな気がする。アウトドアショップにすれば、これが本格装備などと理屈を付けて少しでも多く売るのだろうし、本人はそれで満足なのだろうから、あまり言わないが。


8:00
峠のキャンプ場へ戻ってから、少し離れた市営露天風呂へバイクを走らす。行ってみるとこれが、北海道かと思うような野趣あふれる湯で、満足。湯船からあふれた湯がそのまま川になる。女湯との仕切りの羽目板が一部壊れているのはご愛嬌。何も見えなかったのは無念。戻ってテントを畳んで出発。


14:00
鹿児島へ移動。着いてみると鹿児島中央駅の観覧車にまずは驚く。観覧車は一時期大流行していたが、自分の街を上から眺めてみる、ランドマークになる、などの利用を考えると、遊園地に立地を限らなくてもいいと言えなくもない。昔の○○タワーのバリエーションなのだろう。あるいは、街が遊園地のようなアミューズメント空間になりつつあることを象徴しているのか。それを勘違いした計画や建設も当然ながらあるわけだが。鹿児島のこれは、丁度新旧市街地を両側に見渡せる位置で、悪くないのではないか。


街中で宿をとる。カプセルでもないのに1泊4千円というのがあり、怖いもの見たさで泊まってみる。バストイレベッドライティングデスクを4畳半にみつしり詰め込む技法を学ぶ(笑)。


食事は黒豚づくしでいくことに決める。コインランドリーで洗濯しながら、同じ建物内の軽食屋で遅い昼飯に黒豚トンカツを注文。特徴なし。旨からず。ご飯が多く閉口する。普通の店ならこんなものか。夜は天文館通りという繁華街にあるホテルのレストランのなんとかフェアでスペイン産黒豚を食う。ソースの味ばかり目だって肉の味がわからない。給仕がご飯などはどうするというから、スペインでは普通何を一緒に食べるのかと聞いたが知らないとのこと。うむー。ホテルでなんとかフェアとしてやるなら、そのくらいは研究しておいて得々と薀蓄を傾けてくれないとなあ。こんな普通の料理にサラダやご飯や席料くっつけて宿代と同じ程度の値段を払うのは、それを聞きたいためなのだから。もっともそれくらいの手軽さ気安さがビジネス利用時には便利で重宝ではあるのだけど。Wホテル。


移動には路面電車を使う。くの字型に曲がった旧市街は路面電車が背骨になって、鹿児島駅と鹿児島中央駅を結ぶ。この路面電車の盛衰だが、都市計画の講義で以前聞いた話では、バス等との競争に勝てなかったことになっている。が、もう少し仔細に考察してみると、詰まるところ、路線や停車駅の設定を柔軟に変更できない点が路面電車の特徴であり、そのような変更が短い期間で起きるところでは絶滅し、さほど変化のないところでは生き残るということではないかと、今では思っている。単に車交通と共存ができないからなどの理由では、多くの地方都市でこれが生き残っている説明にならない。


夜は「半島を出よ」(下)を読みぬく。気付くと朝4時。いねむり運転に気をつけねば。

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