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2005.03.01

高級官僚の行方

「政府系金融見直し、諮問会議見再開」日経本紙から。

 「天下りは悪」という論調は、こうした問題を取り上げるときの基本パターンだが、私はそれを必ずしも良いとは思っていない。天下った人たちが利権確保のためによろしからぬことをすれば、それは確かに悪だろう。しかし、必ずそうであると決め付ける前に、考えるべきことがあると思う。
 
 上に行くほど椅子の数は減り、その椅子を目指して互いの能力を競い合うという仕組みに投げ込まれた優秀な人たちの悲哀というものが、そこにはあると思うのだ。

 半端でなく優秀であっても、やはり限られた椅子には座れない人たちも、当然出てくるだろう。その人たちには、より優秀な人を競争の中で鍛え、決着が付いた後も、椅子に座った人たちに無言のプレッシャーを与え続け、さらによい仕事をさせるという、隠れた重要な役割があるはずだ。それを「いつでも交代可能な予備軍」と呼ぶこともあろう。

 政府系金融機関というものが、その予備軍を涵養する場になっているのかどうか、それはわからない。しかし、できれば民営化した上で、シンクタンクとして多様な価値観や政策の提言ができる集団に脱皮してほしいと思う。いつでも現役官僚と交代可能な予備軍として。

 塩野七生さんの「ローマ人の物語」の中で、共和制帝政初期の元老院が、確かそんな風に描かれていただろうか。

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