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2005.02.19

ひとつくらいあってもよさそうなもの

 堀江という人が仕掛けた買収が、物議を醸しているらしい。大方の見方は、彼のやりくちは非人間的かつ不公正であるということらしく、この人は格好の批判の的になっているようだ。

 そこで例によってバランスをとるために、あまり人々が口にしない点を指摘することで、結果としてこの堀江という人の弁護になるかもしれないことを書いておきたい。

 それは、「ではメディアはいまのままでよいのか」「いくつかある民放キー局のうちひとつくらいは彼のような考え方のもとで運営されるものがあってもいいのではないか」「ベンチマークとして異質なものを少数許容することはよいことではないか」という問いだ。

 世の人のうろたえぶりや過剰な反応を見ていると、まるで明日にでも日本中のメディアが堀江氏の言うような考え方に染め上げられてしまうかのようだが、少し醒めて見てみれば、決してそんなことはないだろう。泡を喰う必要はまったくない。

 むしろ、彼のような考え方で運営されるメディアが、万が一にでもうまくいってしまうと、従来のメディア関係者、さらにはそうした考えに連なるもの全て、の立場がなくなるということが、堀江氏の行動が叩かれ嫌われる本当の理由なのではないか。

 具体的に言えば、堀江氏がライブドア社を買収して黒字化する過程でとったとされる合理化手法を、規制業界で甘い汁を吸ってきたメディア関係者に対しても用いることで、これまでろくでもない仕事ぶりにもかかわらず、メーカーなど他業界の平均をはるかに上回る収入を得ていた人たちが、その仕事に見合う程度の収入に改められる可能性があるということが、多くのメディア関係者の恐怖を誘い、バッシングとパッシングを呼んでいるのではないか。ということだ。


 断っておくと、私は人間性というものが大切だと思う普通に保守的な人間なので、堀江氏の考えに同調する部分は実は少ないと思う。

 にもかかわらず、あえて上のような考えを書いてみる気になったのは、やはり、従前の日本のメディアには、相当問題があるという意識を、この一件で曇らされたくないと思うからだ。
 
 
 
 
[追記]
その、一方の当事者のろくでもなさは、例えばこんな報道にも現われると思う。
フジテレビ:ポニーへのコンテンツ供給停止も-ライブドアに対抗(3)

にわかには信じ難い話だし、bloombergの間違いかもしれない。
しかし、もし本当だとすれば、フジ側に肩入れする気はやはり萎える。口では綺麗なことを言っていても、本質はこうしたやくざな体質なのではないか。

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Comments

既存メディアが人々の考えをすくい取れないからその反動としてネットの言説があるとも言われているし、そういうメディアが現れないのが日本の現状の既存勢力の閉鎖性を表しているとも。メディアはそれほどまでに守らなくてはならない牙城なのか?

Posted by: hasenka | 2005.02.19 at 05:23 PM

そうですねえ・・
「守る」という言葉を使うとすれば、誰が何を何から守るのかを考えたいところですね。

知識人と呼ばれる人達は、堀江氏のアクの強さゆえに、彼に対して否定的な言説を唱えることが多くなるだろうと予想していますが、そんな瑣末で個人的で宗教的な(笑)好悪よりも、メディアをどうする、という「いつもの」視点に立てば、この一件の別の様相が見えてくると思うのですが。

試してもみないうちから否定する態度がありがちですが、私は堀江氏に試させてみたい、という気が強くします。失敗してもそれでTV業界が潰れるわけでもなし。社員には少し気の毒ですが、なに、有能な人材は他局が喜んで引き取っていくでしょうから、全く問題はありません(大笑)。

Posted by: hski | 2005.02.19 at 08:26 PM

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