Mr.インクレディブル
最高!に面白い。以下ネタバレ含みます。
007を下敷きにして、ただし、主人公を一匹狼のスパイから、互いを思いやるスーパーヒーロー家族に置き換え、ずっこけ、笑い、主婦の悩みに夫の浮気?など、家庭の悲喜こもごもを盛りだくさんに織り込んだ快作。ツボを押さえた悪役もいい。ボンドガールは服は脱がないが、そこは家族向けということで(笑)。
スーパーヒーローと家庭のあれこれという、およそ縁遠いものを同居させたのが、可笑し味の秘密か。ストーリーテリングは、弛みなく緩急わきまえてほぼ完璧なリズム。スーパーヒーローならではの超能力とその使い方が特に見どころ。文字通りインクレディブルなアクションはこの映画最大の売り。中でもMrs.インクレディブル(旧姓イラスティ・ガール)の八面六臂の活躍がすごい。
技術的にも、言うことなし。CGアニメでつくる人の表情は十分こなれてきた。以前、宮崎駿が、アニメは人の表情に限界があるうんぬんということを言っていたような気がするけど、CGアニメはその限界を超えそうだ。デフォルメが効く分、実際の人間以上に過剰に、表情で語らせることも、やろうと思えばできるだろう。
トイ・ストーリー、モンスターズ・インク、ファインディング・ニモに続いて、またまた質の高いエンタテインメント映画を送り出してくれたピクサーとディズニー。いつもながらのこの上手さは、いったいどちらに由来するのか。これを最後にコンビ解消かと思うと残念でならない。これだけ面白い設定でも、きっと続編は作らないのだろうなあ。。ああ、なんてもったいない。
Comments