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2004.10.24

法曹養成制度 移行の軋み

急いては事をし損じる」。
  この記事を読むと、弁護士業界には現行の人数以上の雇用と仕事を確保する力はないから、弁護士の人数を増やすという考えはそもそも間違っている、と読めないこともない。
  しかし、司法改革とその一部であるロースクール制度は、法曹の人数を増やすことで、一般人にとっても法律を利用しやすいものにする、という大きな目的があり、法律サービスの供給価格を下げることによって需要は拡大する、という仮説を前提にしていたと思う。法律に対する需要は、現状の大きさのままで変化しない、とする根拠は薄いのではないか。むしろ、透明な制度や事後調整を中心とする社会への移行を目指すのなら、法律に対する需要は拡大する、と考えるほうが自然だ。

  確かに、上記の記事にもあるとおり、現実に問題解決に当たれる法曹を多数養成することは、一朝一夕にはできないことなのだろう。だからこそ、小口債権の処理などについては司法書士が、また特許については弁理士が、それぞれ法廷代理人としての機能も果たせるように制度改革が進行中なのだと思う。

  その点をタイミングよく取り上げた記事が「ADR」。「これは重要法案である」との、いつもながら目の付け所が鋭い池田さんのご意見。

  弁護士になるための投資とリスクに比べて、実際の弁護士業が投資回収できているのか、疑問はあるので、小倉弁護士の主張も理解はできる。しかしそれは、弁護士になるための投資を軽減する方向で考えるべきことであって、弁護士業を寡占化することで回収を確実なものにする方向で考えるべきことではないと思う。

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