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2004.08.09

情報提供のトリガーは能動的がよい

  早起きしてTVを見ていたら、タイムリーな情報提供サービスということで、2つの事例を紹介していた。
  ひとつは、suicaで改札を通ると、それを検知して、suicaの持ち主の携帯に、出札した駅の周辺タウン情報を送るというもの。もうひとつは、帰宅して家のドアを開けると、それを検知したセキュリティ会社が、宅配ボックスに届いたものがあるかどうかを、利用者の携帯に送るというもの。

  どちらも便利さを主張しているのだが、サービスの発想に無理があると思う。タウン情報なら、suicaが検知しなくても、利用者が携帯から着信者払いで情報BOXにアクセスすればいい話だし、宅配BOXの状態は、荷物の到着時点で、玄関の表示デバイスに情報を送っておけば済むことだ。

  無理の原因は何か。それは、業者側の「押付け」の発想だということだ。システムがあるから何か使えないかとか、技術があるから何かに使おう、という発想でビジネスを組み立てても、うまくいかないと思うのだが。

  suicaの利用をトリガーにする場合は、単にうまくいかないだけでなく、始末に負えない結果を招く危険もある。このサービスの発想は、suicaに登録された個人情報と、その個人のリアルタイムの行動履歴を、価値とみなして金に換えようというものだ。利用者の希望に応じてするサービスだから、何がおきても利用者の責任ではあるのだが、どうも危うさを感じる。そもそも、その駅で降りたのはビジネスなのかレジャーなのかさえ区別せずに、情報をおくりつけられてしまうのではないか。
  単に、駅ごとに情報発信BOXを用意しておいて、携帯の赤外線ポートなどから、必要なときに必要な情報だけを取り出す、という風にはできないのだろうか。


  サービスを受けるときのトリガーは、無意識的・受動的なものよりも、意識的・能動的なものの方がいいと思う。直感だが、こうしたことを受動的に行うようになると、大げさに言えば人の尊厳さえ侵され始めるような気がする。

  現代のサービスは大なり小なりそうしたものだとは思うけれど、それに抵抗を覚える感性は放棄したくない。

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