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2004.05.04

インターネット視聴率の議論

  インターネットを通した各種調査のありかたについて、Exiteの井上さんの記事にNetRatingsの萩原さんがコメントを付ける形で、議論が起きているようです。
  議論の行方はともかく、専門外への言及が議論や指摘を誘うことで、多くの知見が弁証法のふるいにかけられ、われわれ素人にもその恩恵が広く及ぶのは、実に嬉しいことです。これもblogというツールのおかげでしょうか。
  一応、素人なりの受け止め方で、お二人の主張を考えてみました。

▼井上さんの意見
井上さんは、個別のユーザ行動に興味のポイントがある。

Netratingsなどの第三機関のデータは非常に参考になるが、クライアントの知りたいユーザー行動が具体的になればなるほど、1万世帯というパネル数では参考にならないことに気づくだろう。
▼萩原さんの意見
インターネット視聴率は、井上さんの求めるものとは異なる興味に焦点をあてている。(たぶん、定点観測による変化の検出と、マス広告媒体としての価値判定指標)
井上さんがおっしゃるレベルでの「具体的なユーザーの興味や関心」を知るためには、インターネット視聴率そのものではなく、視聴率データから推測できることを仮説にし、アンケート調査やグループインタビューなどで検証する必要があります。

POSデータに現れた商品売れ行きの背後にあるユーザーの関心を知るには、別の調査が必要なのと同じで、もともとマーケティングリサーチとはそういうものです。

  井上さんの考えを勝手に推測して捕捉すると、インターネットは全数調査すら可能かもしれないのだから、厳選したパネルの代表性に腐心する従来型の方法のほかに、たくさんのサンプルを力任せに分析してしまう方法もあり得るのではないか、という主張もありかと思います。(Alexaの例は適切ではないと思いますが、言いたいことは上のようなことかと推察します)


  お二人の文章は、異なる興味の対象について語っているので、対立しているというよりはすれ違った印象です。萩原さんの言葉がそれをよく言い当てていると思います。

いずれにしても、どんな調査・分析でも目的にあったデータや手法を選択することが何よりも大切ではないでしょうか。

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